精選版 日本国語大辞典 「彼奴」の意味・読み・例文・類語
あ‐いつ【彼奴】
〘代名〙 (「あやつ」の変化したもの。話題の人物をののしったり、遠慮なく言ったりする場合、または乱暴な話し方で事物を指す場合に用いる) 他称。話し手、聞き手両者から離れた人、事物などを指し示す(遠称)。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)陳勝項籍第一「をくひゃうものてをるあいつは」
か‐やつ【彼奴】
〘代名〙 他称。話し手、相手以外の者をいやしめていう語。ののしり表現に用いる。きゃつ。
※枕(10C終)二二六「ほととぎす、おれ、かやつよ。おれ鳴きてこそ、我は田植うれ」
か‐いつ【彼奴】
〘代名〙 他称。あいつ。かやつ。卑しめていう語。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)「なんとしてか、かいつがたのしうなりつらうそ」
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