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弥生文化の時代。その時期は紀元前4、5世紀から紀元後3世紀ごろまでと考えられている。
[編集部]
…日本の原始・古代の社会は,採取,漁労,狩猟の社会から,水田耕作を中心とする農耕社会へと発展し,農耕社会の基盤の上に古代の文明が形成された。先土器時代と縄文時代とは採取,漁労,狩猟を中心とする労働によって営まれた時代であり,弥生時代以後は農耕を中心にする社会である。日本の原始・古代の社会は大きくはこの二つの段階にわけられ,文明や社会的な階級,国家形成は後者の段階の社会における歴史的発展の中で行われたものである。…
…しかし,縄文時代を安易に新石器時代に扱うことは,世界史に位置づける上で混乱を招きかねない。また日本の弥生時代前半には石器がさかんに使われているので,弥生時代を新石器時代として扱う人もいる。だが弥生時代後期には石器はほぼ消滅しており,完全な鉄器時代に入っている。…
…最近では,細別するときに加曾利B式,遠賀(おんが)川式など〈式〉をつけるほうが明快だという考えから,総称としては〈式〉を抜いて〈縄文土器〉〈弥生土器〉の名が使われる。なお近年までは,冒頭に掲げた定義とまったく逆に,〈弥生式土器〉の行われた文化・時代を弥生文化,弥生時代と呼んできた。現在もそう説明する研究者,書物は多い。…
…鉄器,青銅器が出現して石器が消滅し,紡織が始まり,階級の成立,国家の誕生に向かって社会が胎動し始めた。弥生文化の時代,すなわち弥生時代は,縄文時代に後続して古墳時代に先行し,およそ前4世紀中ごろから後3世紀後半までを占める。弥生文化は,基本的に食料採集(食用植物・貝の採取,狩猟,漁労)に依存する縄文文化と根本的に性格を異にする一方,後続する古墳文化以降の社会とは経済的基盤を等しくする。…
※「弥生時代」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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