稲妻(読み)イナズマ

デジタル大辞泉 「稲妻」の意味・読み・例文・類語

いな‐ずま〔‐づま〕【稲妻/電】

つまの意。稲の結実期に多く起こるので、これによって稲が実ると考えられていた》
空中電気放電によって生じる電光。また、それが雲に反映したもの。稲光いなびかり稲魂いなだま。いなつるび。「―が走る」 秋》「―やきのふは東今日は西/其角
動作の非常にすばやいことや、時間のきわめて短いことのたとえ。「―のごとく飛び去る」
稲妻がた」の略。
稲妻折れくぎ」の略。
紋所の名。1を図案化したもの。稲妻菱や四つ稲妻菱など。
《形が1に似るところから》蔵などの鍵。
「―でくゎらくゎらくゎらと蔵を明け」〈柳多留・五六〉
1の形や輝きから》金屏風きんびょうぶのこと。
「―を拝借に行く暑い事」〈柳多留・一六〉
江戸時代、遊女などが、かんざしを多く挿していること。
「―をさせてふり向く仲の町」〈柳多留・二九〉
[類語]稲光電光いかずち鳴る神らい雷鳴雷電天雷急雷疾雷しつらい迅雷じんらい霹靂へきれき雷公遠雷春雷界雷熱雷落雷紫電しでん

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デジタル大辞泉プラス 「稲妻」の解説

稲妻〔映画〕

1952年公開の日本映画。監督:成瀬巳喜男原作林芙美子脚本田中澄江音楽斎藤一郎出演高峰秀子、三浦光子、村田知英子、丸山修、浦辺粂子、植村謙二郎、中北千枝子ほか。第3回ブルーリボン賞作品賞、監督賞受賞。第7回毎日映画コンクール音楽賞、女優助演賞(中北千枝子)ほか受賞。

稲妻〔錦鯉の模様〕

錦鯉模様一種頭部から尾まで、連続して稲妻のように折れ曲がった模様が入ることをさす。おもに緋色の模様に関して言う。「稲妻模様」とも。

稲妻〔小説〕

米国の作家エド・マクベインの警察小説(1984)。原題Lightning》。「87分署」シリーズ。

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百科事典マイペディア 「稲妻」の意味・わかりやすい解説

稲妻【いなずま】

雷放電の際に生ずる電光。稲光(いなびかり),いなつるびとも。歳時記では初秋の季語。

稲妻【いなづま】

稲妻(いなずま)

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改訂新版 世界大百科事典 「稲妻」の意味・わかりやすい解説

稲妻 (いなずま)

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