ポンポナッツィ ぽんぽなっつぃ Pietro Pomponazzi (1462―1525)
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- イタリア・ルネサンス期の哲学者。マントバで生まれる。パドバで医学の学位を得たのち、フェッラーラでアリストテレスの『霊魂論』を注解、最後はボ…
ディアイレシス diairesis
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- ギリシア語で「分割」「区別」の意。特にプラトンでは「多から一へ」の総合的過程がシュナゴゲーといわれるのに対して,さまざまな相をもつ一をさら…
ヒュポケイメノン hypokeimenon
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- アリストテレスの哲学上の術語で「基に横たわるもの」の意。すなわちものの属性がそれの属性であるところの基体 (ラテン訳 substratum) をさす。これ…
けい‐そう(‥サウ)【形相】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙① =ぎょうそう(形相)② ( [ギリシア語] eidos [英語] form などの訳語 ) 哲学で、姿、形、形式などの意味で用いられる。プラトン哲学で…
イスラーム哲学(イスラームてつがく) al-falsafa
- 山川 世界史小辞典 改訂新版
- ギリシア語のphilosophiaがアラビア語に転訛した名称。特にアッバース朝初期に翻訳されたギリシア語文献の影響で,新プラトン主義的アリストテレス研…
同心球説 どうしんきゅうせつ theory of concentric sphere
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 地球を中心とした同心球の運動によって,天体を説明しようとしたギリシアの宇宙論。プラトンは惑星の運動を地球を中心におく円の組合せとしたが,弟…
ちゅう‐よう【中庸】
- デジタル大辞泉
- [名・形動]1 かたよることなく、常に変わらないこと。過不足がなく調和がとれていること。また、そのさま。「中庸を得た意見」「中庸な(の)精神…
存在論 そんざいろん ontologia; ontology
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 存在者一般に関する学。 ontologiaの語は 1613年ゴクレニウスが最初に用い,クラウベルクを経てウォルフにいたり用語として定着したが,存在論自体は…
アッバ・マリ Abba Mari, ben Moses ben Joseph
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 13世紀後半のフランス人の律法博士。 Yarhiとも,Astruc,Don Astruc,En Astruc of Lunelなどとも呼ばれる。当時流行していたアリストテレス流の合…
ヘレニズム思想 へれにずむしそう
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- ヘレニズム時代の思想は、(1)古典時代の遺産の継承と整理、(2)世界のうちに個として生きるための知恵を模索して、多数の学派が展開した「生きる…
形式論理学 けいしきろんりがく formal logic
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 判断や推理の抽象的構造 (形式,法則) を内容と切離して研究する学。認識論的論理学に対する。形式論理学を論理学と同一視するのは今日では誤り。い…
アンモニオス・サッカス あんもにおすさっかす Ammonios Sakkas (175―242ころ)
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 3世紀のアレクサンドリアの哲学者。「サッカス」というあだ名は、若いころ穀物袋を担いで生活の資を得ていたからだという。書物を書かず、学説を秘密…
ヘルミアス Hermias
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]?[没]前342. スーサ小アジアのミュシア地方にあったアタルネウスの僭主。プラトンのアカデメイアに学んだことがあり,その学徒を統治に参加させ…
政治機構 せいじきこう
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 政治権力と政治機能を媒介する構造的枠組み。広くとらえれば,アリストテレスが定式化した君主制,貴族制,民主制,それらの堕落形態である僭主制,…
ポエティカ Peri poiētikēs; De poetica
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 古代ギリシア哲学者アリストテレスの著作の一つ。邦訳は『詩学』。2部より成り,第2部は喜劇についてであったが現存せず,第1部も完全な形では残って…
アデラード あでらーど Adelard of Bath 英語 Adelardus Bathoniensis ラテン語
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 12世紀前半のイギリスの学者。バースに生まれ、フランスのトゥールで学び、ランで教えたが、その後7年間、シチリア、キリキア、シリア、パレスチナを…
じっ‐たい【実体】
- デジタル大辞泉
- 1 そのものの本当の姿。実質。正体。「実体のない想像上の人物」2 《〈ギリシャ〉ūsia/〈ラテン〉substantia/〈英〉substance》多様に変化してゆ…
トリッシノ Trissino, Giangiorgio
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1478.7.8. ビチェンツァ[没]1550.12.8. ローマイタリアの文学者。主著に,ダンテの『俗語論』をなぞった言語論『カステッラーノ』 Castellano (1…
ビュリダン
- 百科事典マイペディア
- 14世紀前半に活動したフランスのスコラ学者。生没年不詳。パリ大学に学び,のち同大学総長。アリストテレス著作の注解を行いつつ,その投射運動論に…
ギヨーム[メルベカ] Guillaume de Moerbeke
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1215. メルベカ[没]1286. コリント?ドミニコ会士。ラテン名 Guilelmus Brabantinus。パリとケルンに学び,また 1206年以前にギリシアに滞在し,…
ひありすとてれすてきえんげき【非アリストテレス的演劇】
- 改訂新版 世界大百科事典
アデラルドゥス Adelardus Bathoniensis
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1080頃[没]1145頃イギリスのスコラ哲学者。ランとツールで学び,東方を旅してアラビア科学を西洋に紹介した。普遍問題では個物は見方によって個…
フィリップ・ド・タン Philippe de Taon(Thaün)
- 改訂新版 世界大百科事典
- 12世紀前半のフランス,ノルマンディー地方の学僧。生没年不詳。中世フランス語の教訓文学の最初の作品となった《動物誌》(1130以前)は冒頭が6音節…
普遍論争(ふへんろんそう) Universalienstreit
- 山川 世界史小辞典 改訂新版
- 中世哲学,神学における唯名論と実在論の対立。論争は6世紀のボエティウスに始まるとされるが,10世紀まではプラトン主義的実在論が支配的であった。…
ベッサリオン べっさりおん Johannes Bessarion (1403―1472)
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- ビザンティン帝国末期の神学者、人文学者。トレビゾンド生まれ。ゲミストス・プレトンの弟子。ニカイア大主教。フェッラーラ・フィレンツェ公会議で…
アッソス Assos; Assus
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- トロイ地方の古代ギリシアの都市。トルコ北西部のチャナッカレ市南南西約 75kmに位置する。アドラミュティオン (エドレミト) 湾にのぞみ,レスボス島…
三統一【さんとういつ】
- 百科事典マイペディア
- フランス古典劇の基本的劇作法。〈三単一〉〈三一致〉とも。時・場所・筋の三つの一致を意味し,さらに演劇における事件は一日以内,同一の場所で行…
アルベルトゥス・マグヌス
- 百科事典マイペディア
- ドイツの神学者,スコラ学者,自然学者。ドミニコ会士,聖人。その名は〈大アルベルトゥス〉の意で,学の全領野にわたる博識のゆえに〈全科博士Docto…
タタルキエウィチ Tatarkiewicz, Władysław
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1886.4.4. ワルシャワ[没]1980.4.3. ワルシャワポーランドの哲学者,哲学史家。ワルシャワ,チューリヒ,パリ,ベルリンなどで学び,1923年より…
超越 ちょうえつ transcendence; Transzendenz
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 内在に対する哲学,神学用語。神が現実世界をこえてその外にあるとか,対象が人間の意識の外に,あるいは意識と独立に存在すると考える場合などがそ…
ガッサンディ Pierre Gassendi 生没年:1592-1655
- 改訂新版 世界大百科事典
- フランスの哲学者。本名ガッサンGassend。南仏の小都市ディーニュ近くの農民の子として生まれ,同地の教会の主任司祭,パリの王立学院(現在のコレー…
カテゴリー
- 百科事典マイペディア
- ギリシア語カテゴリアに由来する哲学用語。原義は〈訴訟〉。〈範疇〉と訳す(《書経》洪範篇〈洪範九疇〉より)。認識の根本形式として人が従わなけ…
生命の哲学 せいめいのてつがく philosophy of life
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 生命の本質,起源,未来についての哲学的考察をいい生物学とは区別される。古くはアナクサゴラス,エンペドクレス,荘子のような自然学的空想論もあ…
ボエティウス Anicius Manlius Severinus Boethius 生没年:475ころか480ころ-524ころか525ころ
- 改訂新版 世界大百科事典
- 古代末期の哲学者,政治家。前2世紀以来の有数のローマ貴族の出自であり,5世紀当時イタリアを支配していた東ゴート族テオドリック王朝下において宰…
混合政体 こんごうせいたい mixed government
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 君主制,貴族制,民主制の混合した政体。これら3種の政体はそれぞれ特有の長所と短所をもっており,お互いにそのよい点を生かしながら,権力を均衡さ…
メタバシス metabasis
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 「移行」の意のギリシア語。生成の類語として,あるいは自然的事物の内在的構成要素の他の要素への移行や,悲劇などでミュトスの展開などの意に用い…
ミッヘルシュテッテル Michelstädter, Carlo
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1887. ゴリーツィア[没]1910. ゴリーツィアイタリアの詩人,評論家。初めウィーン大学で数学を専攻したが,文学に転じて,フィレンツェ大学に移…
さん‐いっち【三一致】
- 精選版 日本国語大辞典
- 〘 名詞 〙 ( [フランス語] trois-unités の訳語 ) 一七世紀のフランスの古典劇で作劇法の規範とされた演劇理論。演劇は、ただ一つの出来事(筋)が…
模倣 もほう imitation
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 一般には人の動作などをまねることの意であるが,心理学では,ある反応がその刺激の性質に類似しようとする傾向をいう。また社会学では,G.タルドが…
アリストテレスの提灯 ありすとてれすのちょうちん Aristotle's lantern
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
- 棘皮(きょくひ)動物のウニ類の口器の名称。殻の内側下部に位置する複雑な構造の大形そしゃく器官で、5種40片の骨からなり、6種60枚の筋肉が付着する…
論理学【ろんりがく】
- 百科事典マイペディア
- 英語logicなどの訳。正しい思考(概念,判断,推理など)の筋道および知識の構造を研究する学問をいう。アリストテレスによって初めて定式化され,さ…
正義 せいぎ justice
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 人間の社会的関係において実現されるべき究極的な価値。善と同義に用いられることもあるが,善が主として人間の個人的態度にかかわる道徳的な価値を…
テオリア theōria
- 改訂新版 世界大百科事典
- 〈見ること〉〈観想〉を意味するギリシア語の名詞。theory(法則,理論)はこの語を英語化したもの。ちなみに英語のtheatreも〈見るための場所〉,す…
アナグノリシス anagnōrisis
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- アリストテレスが『詩学』 Peri poietikēsで述べたミュトスの要素としてのペリペテイア peripeteia (局面の急転) と並ぶ主要概念。その字義どおりの…
ウィリアム・カーティ ウイムサット William Kurty Wimsatt
- 20世紀西洋人名事典
- 1907 - 米国の学者,批評家。 元・イエール大学教授。 イエール大学生まれ。 最初サミュエル・ジョンスンら18世紀の作家の研究家として注目を浴び、…
アカデメイア[プラトン] Akadēmeia of Plato
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- 前 387年プラトンがアテネの西郊外に開設した学校。アカデメイアは英雄アカデモス神にちなんで名づけられた。プラトンの講義のもとにスペウシッポス…
レナーヌス Rhenanus, Beatus
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1485.8.22. アルザス,シュレットシュタット[没]1547.7.20. シュトラスブルクドイツの歴史家,人文主義者。別名 Beatus Bild。 1505年パリ大学で…
レレゲス人 レレゲスじん Leleges
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- ホメロス,ヘロドトス,ヘシオドス,アリストテレスらに言及される小アジア,あるいは半島部ギリシアの先住民。カリア人の正式な名称とする,あるい…
トマス・アクィナス Thomas Aquinas
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
- [生]1225頃.ロッカセッカ[没]1274.3.7. フォッサヌオバ聖人。イタリアのドミニコ会士,神学者,教会博士。アキノのトマともいう。「天使的博士」 Doc…
自然学【しぜんがく】
- 百科事典マイペディア
- ラテン語physica,英語physics,ドイツ語Physik,フランス語physiqueなどの訳で,欧語はいずれも物理学とも訳される。元来,アリストテレスの学問分…