シダ(羊歯)植物(読み)しだしょくぶつ

百科事典マイペディアの解説

シダ(羊歯)植物【しだしょくぶつ】

種子植物などと同格の植物界の大部門の一つ。維管束植物のうち,種子ではなく胞子で繁殖し,系統学的には裸子植物コケ植物の間に存在。約1万種があり,マツバラン類,ヒカゲノカズラ類,トクサ類,シダ類(真正シダ類)に大別される。これらのうち,数において大部分を占めるシダ類では,植物体は根,茎,葉の3部分からなり,茎は地中,地上をはうかまたは直立する。葉はよく発達,大きさ,形,葉脈,毛の有無などは千差万別。胞子嚢群は多く葉の裏面にでき,胞子は地上に落ちて発芽,前葉体と呼ばれる小植物となる。これに雌雄の生殖器官が生じ,胚ができ,シダの幼植物となる。このように配偶体(前葉体)は胞子体(シダの生体)から離れて独立に生活。この点で,前者が後者に寄生する種子植物や,全くその反対のコケ類と大きく異なる。シダ植物は地質時代のデボン紀初期から出現。特に石炭紀にはよく栄え,鱗木(りんぼく),封印木など大型のヒカゲノカズラ類,トクサ類の化石が出土し,石炭の起源ともなっている。ワラビゼンマイなど食用とするほか,薬用(オシダ),繊維,細工物(ウラジロ),建材(ヘゴ,マルハチ),観賞用(アジアンタム)などとされる。
→関連項目隠花植物顕花植物シダ(羊歯)種子類

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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