シャン

デジタル大辞泉 「シャン」の意味・読み・例文・類語

シャン

《〈ドイツschön(美しい、の意)から》美しいこと。また、美人もと旧制高等学校生の学生語。→ウンシャン
「実に―ねえ。清岡先生の奥様よ」〈荷風つゆのあとさき
[類語]美人佳人美女麗人別嬪名花小町マドンナ色女大和撫子美少女美形美姫びき尤物ゆうぶつ解語の花傾城傾国

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精選版 日本国語大辞典 「シャン」の意味・読み・例文・類語

シャン

〘名〙 (schön から) 顔だちの美しいこと、また、美人をいう俗語。元来は学生語。
※東京の三十年(1917)〈田山花袋〉KとT「ゐたぜ、入ってゐたぜ、隣のシャンが」
[語誌]明治時代の旧制高等学校の学生が言い出し広まった語。大正から昭和戦前にかけて学生以外にもよく使われた。特に昭和初期には流行語となり、「シャン」を元に多く合成語が造られた。

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改訂新版 世界大百科事典 「シャン」の意味・わかりやすい解説

シャン[州]
Shan

ミャンマーの7州の一つ。面積は国土の1/4近い15万8000km2,人口485万(2000)。州都タウンジー。同国東部,北緯19°20′と24°9′,東経96°13′と101°9′の間に位置し,北東は中国,東はラオス,南東はタイ,南はカヤー州,西はマンダレー,サガイン両管区,北はカチン州と接する。州の中央やや東寄りをサルウィン川が,ラオスとの国境にはメコン川が,それぞれ流れる。州全体が標高1000~1500mの高地にある。平均年雨量は1000~2000mm。主産業は農業で,耕地面積は5300km2。おもな農産物は米,茶,ジャガイモ,小麦など。シャン,クン,ルーなどのタイ系民族が住民の半数近くを占め,残りはビルマ系13%,カレン系12%,モン・クメール系12%,イ(ロロ)系6%などである。第2次大戦前は藩侯(サオパ)の支配下におかれていた。
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百科事典マイペディア 「シャン」の意味・わかりやすい解説

シャン

タイ族の一派で,自称はタイ。ミャンマー東部のシャン高原シャン州)をおもな居住地とし,シャン語を話し,水稲栽培を行う定住的農耕民である。13―16世紀にはビルマの大部分を支配した。仏教徒で,貴族・平民・下層民の世襲的カーストの社会構造をもつ。
→関連項目タウングー朝パガン朝パラウンミャンマー

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