プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を用いて発電しつつ、消費量を上回るプルトニウムを生むとされる高速増殖炉。開発段階の原型炉として造られた。1994年に核分裂が持続的に起きる臨界状態を初めて迎えたが、95年のナトリウム漏れ事故で長期間運転を停止。その後もトラブルが続発し、政府は2016年12月に廃炉を決めた。
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フランスの数学者。ボーヌの職工の家に生まれる。初め工兵士官学校を志したが、職人の子弟は入学できないという規定があり、付属の技術下士官を養成する学校へ入った。モンジュは、三次元の立体を、形、位置、幾何学的性質が量的に正確に一見してわかるように二次元的に表現する方法として「投影の方法」を用い、この方法に数学的根拠を与え、あらゆる場合に適用できるように理論づけた。しかし軍事上の理由で公表を許されなかった。1780年パリに招かれ、流体力学や気象学の講義を行うなかで、自己の樹立した学問を公表し、学界にその名を知られた。
1789年のフランス革命に参加し、ジャコバン党員となった。1792年8月10日、コンドルセの切望によって海軍大臣になったが、翌1793年辞職し、新たに設置された高等師範学校(エコール・ノルマル・シュペリュール)の教授となり、画法幾何学を講義。また、1794年に設立された理工科大学校(エコール・ポリテクニク)で、画法幾何学、曲面論、空間曲線論を講義した。1796年モンジュは、ローマ法王からフランスへ譲渡された絵画と彫刻とを受け取るためにイタリアへ派遣され、このときにナポレオン・ボナパルトを知った。ナポレオンが皇帝になると上院議員になり、伯爵を授与されるほどの信頼を得た。しかし、ナポレオンが失脚し、ルイ18世が王位についた際、モンジュは新政府に忠誠を誓わず、公職から追放され、1818年7月28日にパリの一隅の陋屋(ろうおく)で寂しく他界した。
[小堀 憲]
フランスの数学者。フランス中東部の町ボーヌに生まれた。少年時代より測量技術に関心をもち,メジエール工兵学校を志望したが,庶民の出身のために許されず,築城技術者養成のための別科に入った。しかしすぐに頭角をあらわして,22歳で工兵学校教官となり,18年間勤務した。その間に画法幾何学を大成して,技術面のみならず数学に大きな足跡を残し,1780年にアカデミー・デ・シアンス会員に選ばれた。89年にはフランス革命軍に加わり,海軍大臣や兵器製造責任者になり,またエコール・ポリテクニクの設立(1794)と育成に献身的な努力をした。のちにナポレオンの知遇を得て,そのエジプト遠征には文化工作を担当し,伯爵にもなったが,ブルボン朝の復活とともに追われ寂しく死んだ。画法幾何学のほかにも,微分的方法による曲面の研究を行って微分幾何学の素地をつくった。著書に《画法幾何学》(1795)がある。
執筆者:中岡 稔
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… 日本は,98年12月末現在,52基,4500万kWの原子力発電設備が運転されており,世界で3番目の原子力発電国となっている。また,このほかに6基,約600万kW(高速増殖炉〈もんじゅ〉28万kWを含む)が建設中あるいは建設準備中である。1996年の原子力発電電力量は約3000億kWhで,日本の総発電電力量の約3割を占めている。…
…動燃と略称。新型炉開発では,ウランの有効利用を図れる新型転換炉と高速増殖炉の自主開発を進めており,前者では電気出力16.5万kWの原型炉〈ふげん〉を運転中で,後者については実験炉〈常陽〉を経て電気出力28万kWの原型炉〈もんじゅ〉を建設した。また,大型研究施設を茨城県大洗町に有す。…
…図法幾何学,立体図学とも呼ばれる。画法幾何学の創始者はフランスのG.モンジュで,彼は城壁の設計を計算によらず作図によって解く方法を開発した。この図式解法は当初は軍事機密とされたが,のちに公開が認められた。…
…これは,すぐれた科学者の手で労働者たちに数学,自然科学の諸部門,技術の原理や応用を教える運動で,19世紀半ばには上流階級の反対で急速に消滅したが,のちの技術教育機関の萌芽となり,アメリカにも大きな影響を及ぼした。フランスでは,大革命の少し前から軍隊内の技術将校養成などの技術教育施設が生まれていたが,大革命の過程でG.モンジュらの指導するエコール・ポリテクニクが創立された。ここでは,数学,製図,自然科学の系統的な基礎教育のうえに土木,機械学等の高い水準の技術学が教授され,その卒業生から優れた科学者,技術者,技術将校が生まれた。…
…この学校では,フランス全土から選抜された多くの有為な青年たちが,画期的なカリキュラムに沿って学習に励んだ。カリキュラムの立案には数学者のG.モンジュの貢献が大きかったとされているが,この学校では数学や画法幾何学(図学),力学を中心とする科学知識の習得に多くの時間があてられていた。このようなカリキュラムには,この学校で学んだ青年たちが,将来いかなる方面――軍事技術,土木,建築,造船,地図製作,さらに教職――に進んでも困らないためには,理論的・基礎的な知識が不可欠であるとのモンジュの考え方を反映していた。…
…その後,印刷術の発明により,機械を写した図,書物は多数を数えることになるが,その中でG.アグリコラによる《デ・レ・メタリカ》はとくに著名である。 近世に入って,G.モンジュによって創始された画法幾何学は,築城の技術に一大躍進をもたらした。それまでめんどうな計算を行って解かなければならなかった問題が,作図により容易に解決できるようになったのである。…
…製鉄の各分野がここで模範的にまとめられた。そしてついにA.L.ラボアジエの新元素観と酸化と還元の理論,G.モンジュがC.L.ベルトレらと共同してこの新理論を冶金に適用し,高炉における還元と吸炭の過程,精錬炉における合金元素,同伴元素,有害元素の酸化除去のプロセスをみごとに解明した。今や炭素,ケイ素,マンガン,リン,硫黄など,鉄中の諸元素の挙動が追究され,技術の向上に決定的に寄与するに至った。…
※「モンジュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
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