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ヨルダン Jordan

翻訳|Jordan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヨルダン
Jordan

正式名称 ヨルダン・ハーシム王国 al-Mamlakah al-Urdunnīyah al-Hāshimīyah。
面積 8万8778km2
人口 618万(2011推計)。
首都 アンマン

中東にある国。西端部をヨルダン地溝帯 (ヨルダン峡谷-アカバ湾 ) が走り,その東方にゆるやかに起伏する高原が広がる。乾燥がはなはだしく,東部は砂漠となるため,耕地はヨルダン峡谷の両岸に集中。長くトルコに支配されていたが,イギリスの委任統治時代を経て,1946年に独立。それ以前はトランスヨルダンと呼ばれていた。 1967年の第3次中東戦争 (六日戦争 ) により,重要な農業地帯であるヨルダン川西岸地区はイスラエルの占領下におかれた。住民の大部分スンニー派イスラム教徒。パレスチナ難民は 2002年の推計で総人口の約 30%,167万 5000人に上る。農業 (コムギ,オオムギ) と牧畜が主産業。果実,野菜,たばこ,リン酸塩を輸出し,工業製品と食料を輸入するが,貿易収支は赤字で,大幅に外国の援助に頼る。

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知恵蔵の解説

ヨルダン

中東のイスラム王国。首都はアンマン。人口は約650万人で、パレスチナ系住民が約3分の2を占める。近年、湾岸地域の政情不安やシリア内戦などによって、周辺国からの難民が急増している。国土面積は日本の4分の1ほどで、東部の大部分は砂漠。北はシリア、東はイラクとサウジアラビア、西はイスラエルに接し、南端の都市アカバが外界(紅海)に通じる。中東では数少ない非産油国で、経済は外国の援助や出稼ぎ者からの送金に依存している。主要産業は、観光業、金融業、鉱業(リン鉱石・シェールガスなど)、農業(小麦・果実など)。水・エネルギーの不足が深刻で、2010年に日本と原子力協定を締結している。
国を支配するハシェミット(ハーシム)家はムハンマドの直系で、メッカの太守を務める名家として尊崇されてきた。しかし独立国家としてのヨルダンの歴史は浅い。1922年のオスマン帝国崩壊の後、イギリスの委任統治の下で、ハシェミット家の首長がカリフ(ムハンマドの後継者)を宣言し、トランス・ヨルダン王国を建国。46年に独立を果たしたが、48年のイスラエル建国の余波を受け、更に67年の第3次中東戦争(六日戦争)の敗退によって、ヨルダン川西岸とエルサレムをイスラエルに奪われた。
その後、フセイン国王(第3代:在位53~99年)はパレスチナ解放戦線(PLO)と対立、90年の湾岸戦争では石油供給国であるイラクを支持した。このため国際社会から批判を浴びたが、翌91年から始まった中東和平交渉には積極的に関与し、アメリカからの支援を取りつけた。第4代国王アブドラも、国民から絶大な支持があった父フセインの全方位外交路線を継承し、湾岸産油国の資本を呼び込みながら、アメリカとFTA(自由貿易協定)を結んでいる(2001年発効)。中東でも有数の親日国として知られ、15年1月過激派組織「イスラム国」による日本人拘束(人質事件)が明らかになった時にも日本政府と連携を密にした。イスラエルとの国境にある死海、古代ナバテア人の遺跡ペトラ、南部の砂漠・峡谷地帯のワディ・ラムは、日本人観光客にも人気が高い。

(大迫秀樹 フリー編集者/2015年)

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デジタル大辞泉の解説

ヨルダン(Jordan)

アラビア半島北西部にある王国。正称、ヨルダン‐ハシミテ王国。首都アンマン。西部のヨルダン川流域以外は砂漠。トルコ領から第一次大戦後に英国の委任統治領となり、1923年トランス‐ヨルダン首長国が成立、1946年完全独立。1949年パレスチナ東部を加えて現名に改称。住民は主にイスラム教徒。人口641万(2010)。ウルドゥン

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百科事典マイペディアの解説

ヨルダン

◎正式名称−ヨルダン・ハーシム王国al-Mamlaka al-Urdunniya al-Hashimiya/Hashemite Kingdom of Jordan。

ヨルダン

ドイツの物理学者。ゲッティンゲン大学でM.ボルンに学び,ロストック,ベルリン,ハンブルク各大学教授を歴任。ハイゼンベルク,ボルンとともにマトリックス力学を展開(1925年―1926年),以後も量子力学の発展に貢献。

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世界大百科事典 第2版の解説

ヨルダン【Jordan】

正式名称=ヨルダン・ハーシム王国al-Mamlaka al-Urdunnīya al-Hāshimīya∥Hashemite Kingdom of Jordan面積=9万2300km2人口(1996)=433万人首都=アンマーン‘Ammān(日本との時差=-7時間)主要言語=アラビア語通貨=ヨルダン・ディーナールJordanian Dīnārアジアの西端部地中海寄りに位置する小さな国で,北はシリア,北東はイラク,南と東はサウジアラビア,西はイスラエルと死海に囲まれている。

ヨルダン【Ernst Pascual Jordan】

1902‐80
ドイツの物理学者。ゲッティンゲン大学でM.ボルンについて学ぶ。1925年ボルンとともにW.K.ハイゼンベルクを助けて,ハイゼンベルクの理論をマトリックス力学の形に定式化,28年には,E.P.ウィグナーとともにフェルミ粒子の場の量子化を行うなど,量子力学の発展に寄与した。また生涯にわたって,一般相対性理論における重力場の理論を研究したほか,数学上の業績(ヨルダン代数)もあり,量子生物学の創始者の一人でもある。

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大辞林 第三版の解説

ヨルダン【Jordan】

アラビア半島北西部にある立憲君主国。国土の大部分が砂漠。西はイスラエルと国境を接し、南端部はアカバ湾に臨む。一六世紀以来オスマン帝国に支配されていたが、第一次大戦後イギリスの委任統治領となり1946年独立。リン鉱石を産する。住民はアラブ人で、イスラム教徒。首都アンマン。面積8万9千平方キロメートル。人口570万( 2005)。正称、ヨルダン・ハシミテ王国。
西アジア、パレスチナ地方を流れる内陸河川。シリア・レバノン国境のヘルモン山に源を発し、南流して死海に注ぐ。イエスが洗礼を受けた川といわれ、流域にはユダヤ教・キリスト教の聖遺が多い。長さ322キロメートル。

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