デジタル大辞泉
「予」の意味・読み・例文・類語
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あらかじめ【予】
〘副〙
① 前々から。前もって。かねて。
※
書紀(720)応神四〇年正月(北野本訓)「時に
大鷦鷯尊、預
(アラカシメ)天皇の色
(みおもへり)を察
(さと)りて」
※
万葉(8C後)四・五五六「
筑紫船いまだも来ねば予
(あらかじめ)荒
(あら)ぶる君を見るが悲しさ」
※
学問のすゝめ(1872‐76)〈
福沢諭吉〉一七「予め其人柄を当てにして世上一般より望を掛らるる人を称して」
② 物事のだいたいのところは。おおよそ。
※滑稽本・七偏人(1857‐63)三「芋畑だの野猪だのと言ふ噺しまで
大概(アラカジメ)聞やして」
[語誌]平安時代においては
漢文訓読文に用いられ、
和文にはほぼ同義の「かねて(より)」が用いられた。現代語では、「あらかじめ」はある事の始まる前に対処する意で時制にかかわりなく用いられるのに対し、「かねて」は過去のある時からその事を意識して現在にまで及ぶ意で過去のことにしか用いることができない。古典語では「かねて」にこのような制限はない。→
かねて
よ【予】
〘名〙 易の
六十四卦の
一つ。
、上卦は震(雷)、下卦は坤(地)。雷地予ともいう。「予」はよろこぶ意。上にある者が動いてことを行ない、下民がこれに悦び従うさま。
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