



に作り、屋下に矢を放って祓うこと、すなわち侯禳の儀礼を示す字である。〔説文〕五下に「
は春
に射る
の
(まと)なり。人に從ひ、厂に從ふ。布を張りて、矢の其の下に在るに象る」とし、天子以下の射儀に及んでいる。卜辞にすでに「
」の名がみえ、周初の〔大盂鼎(だいうてい)〕に殷の滅亡の因を論じて、「我聞くに、殷の(厥(そ)の)命を
(おと)したるは、隹(こ)れ殷の邊
甸と、殷の正百辟(氏族首長)と、
ゐて酒に肄(なら)ひたればなり。故に師を喪(うしな)ひたるなり」とみえ、「邊
甸」とは外服の諸侯をいう。侯とは、外服にあって、王朝のために外敵を侯禳することを職とするものであろう。のち公侯伯子男五等の爵制が行われ、その爵号となった。
。のち
に作る。〔説文〕に侯声として喉・
・候など九字を収める。候は候望、侯と関連する行為を示し、候望して侯禳を行うのである。喉・
は、
みこむときの擬声語とみられる。
▶・侯国▶・侯氏▶・侯社▶・侯爵▶・侯禳▶・侯
▶・侯甸▶・侯頭▶・侯道▶・侯波▶・侯伯▶・侯服▶・侯牧▶・侯門▶
侯・君侯・群侯・建侯・懸侯・元侯・五侯・公侯・射侯・諸侯・大侯・張侯・徹侯・甸侯・藩侯・布侯・方侯・封侯・陽侯・列侯出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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[ヨーロッパ]
古代ローマの貴族には,位階序列を表す称号はなく,ヨーロッパの爵位は,中世・近世においてその発達をみることができる。国と時代により差異はあるが,一般に知られている爵位は,公(デュークduke),侯(マーキスmarquis),伯(アールearl),子(バイカウントviscount),男(バロンbaron)の5位階である(かっこ内は英語)。これらのうち,公と伯の呼称が歴史的に見て最も古く,それぞれ古ゲルマンの軍事統率者であるドゥクスdux(ドイツ語はヘルツォーク,フランス語はデュクduc),フランク国王の統治権とりわけ裁判権を地方管区ごとに執行する役人としてのコメスcomes(ドイツ語はグラーフ,フランス語はコントcomte)とにさかのぼる。…
…封とは支配すべき領域の境界を定めること,建はその領域に国を建てること。周王は一族や功臣に領地とその住民を支配させて諸侯とし,諸侯を統制することによって全土を支配しようとした。その統制力は任命権と宗法とよばれる血縁関係によって保たれた。…
※「侯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...