先払い(読み)サキバライ

デジタル大辞泉 「先払い」の意味・読み・例文・類語

さき‐ばらい〔‐ばらひ〕【先払い】

品物を受け取る前に、代金を支払うこと。前払い。⇔後払あとばら
荷物運賃郵便料金受取人が支払う方法着払い向こう払い
貴人が通行するとき、前方通行人を追い払うこと。また、その人。さきおい。前駆。
[類語]前金前払い即金支出出金出費出銭でせん失費掛かりつい物入り支払い歳出経費実費雑費歳費決済勘定支弁払い払い込み醵出きょしゅつ醵金きょきん出資後払い未払い不払い追いばら延べ払い一時払い分割払い有る時払い遅払い出世払い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「先払い」の意味・読み・例文・類語

さき‐ばらい‥ばらひ【先払・前払】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 貴人、大名などが外出する際、前方の通行人を追い払うこと。また、その人。さきおい。さき。みちおさへ。警蹕(けいひつ)先駆け。前駆。
    1. [初出の実例]「先駆(サキハラヒ)の者(かみ)還て白さく」(出典:日本書紀(720)神代下(兼方本訓))
    2. 「仍りて大伴の遠祖(をや)〈略〉天の槵(くし)津の大来目を使して仗(つはもの)を帯(を)ひて前駆(サキハラヒ)せしむ」(出典:古語拾遺(嘉祿本訓)(807))
  3. 現物をうけとる前に代金を払うこと。
  4. 荷物の運賃や郵便料金などを到着した先で支払う方法。着払い。受取人払い。
    1. [初出の実例]「中に先払ひの郵便が二本這入て自己(おいら)名前が書いて有るんだから困った」(出典:落語鼻毛(1889)〈三代目三遊亭円遊〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の先払いの言及

【警蹕】より

…先払の声。〈けいひち〉ともいう。…

※「先払い」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android