金銭などの貸借において、「出世の暁に支払う」というような趣旨の特約をいう。その借用証を出世証文という。その法律的性質は、条件であるか、期限であるかが問題となる。もし、その意味が、成功しないときは支払う必要がない、というのであれば、請求権の成否に関するものだから、条件である。これに対して、結局支払うのだが成功のときまで猶予される、という意味であれば、履行の時期に関するものであるから、期限である。そのいずれであるかは、具体的事情に即して決せられることになるが、判例には期限だと解したものが多い。ただ、その場合、到来することの確実な事実が何かが問題になるが、有力な学説は「成功の時または成功不能の時」と解している。だから、この考え方によると、成功した時、あるいは成功しないことが確実になった時に、支払わなければならない。
[淡路剛久]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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