(読み)カ

デジタル大辞泉 「加」の意味・読み・例文・類語

か【加】[漢字項目]

[音](漢) [訓]くわえる くわわる
学習漢字]4年
その上にのせる。足す。「加算加増増加追加添加倍加付加
行為を及ぼす。「加害加護加工加療冥加みょうが
仲間にくわわる。「加入加盟参加
足し算。「加法
加賀かが国。「加州
カナダ。「日加
カリフォルニア。「加州
[名のり]ます・また
難読五加うこぎ加答児カタル加奈陀カナダ加農砲カノンほう加之しかのみならず

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「加」の意味・読み・例文・類語

くわえくはへ【加】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「くわえる(加)」の連用形の名詞化 )
  2. 加えること。増しふやすこと。たし。
  3. 酒を杯や銚子に差し加えること。また、それに用いる酒器。銚子や提子(ひさげ)の類。
    1. [初出の実例]「御銚子を将軍とらせられ、御しゃくにて主上へまいらせらるる、御くわへあり」(出典:資勝卿記‐寛永一一年(1634)七月一八日)
  4. 婚礼で、主となる本酌人に対して従となる酌人をいう。女蝶のついた酒器をもち式三献の際に本酌人を助ける。加え酌人。
    1. [初出の実例]「花嫁君に二度つぎて、左へ二あし立時に、くはへは六足(むあし)あゆみよる」(出典:浄瑠璃・国性爺後日合戦(1717)嫁入式三献)
  5. 数学で、たすこと。たし算をすること。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

か【加】

  1. 〘 名詞 〙 物が増えること。増やすこと。
    1. [初出の実例]「彼を去り此を加ふるこそ加減ともいふべけれ。今は減はなく加(カ)ばかりと見ゆ」(出典:洒落本・風俗八色談(1756)一)

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普及版 字通 「加」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 5画

[字音]
[字訓] くわえる

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
力+口。力は耜(すき)の象形。口は(さい)、祝を収める器の形。〔説文〕十三下に「語、相ひ加するなり」と語を加える意とするが、耜を清めて、その生産力の増加を祈る儀礼を示す字であろう。鼓声を加えた字は、嘉。靜(静)も力(耜)を清める儀礼で、その収穫を以て神を祀(まつ)るとき、「豆(へんとう)靜嘉」という。のちすべて、附加し、増加することをいう。

[訓義]
1. くわえる、ます、たす。
2. おくる、あたえる。
3. まさる、こえる。
4. ますます、そのうえ。

[古辞書の訓]
名義抄〕加 クハフ・マサル・マタ・ソヘモノ・カツ・カカル・マス

[声系]
〔説文〕に加声として枷・駕・嘉・賀など八字を収める。嘉・賀にはよろこび、嘉礼の意がある。

[語系]
加・枷・駕keaiは同声。蓋katと声義近く、加上・加重の意がある。またkai、嘉keai、可khai、賀haiと声義が近い。

[熟語]
加意加遺加恩加価・加階・加害加官加冠・加級・加強・加・加・加譴・加減・加護加功・加加之・加賜・加爵加署加膳・加増・加損・加秩・加懲加点・加腆・加年・加非・加誣・加法・加俸加隆・加礼・加齢加労
[下接語]
改加・再加・参加・増加・追加・添加・倍加・付加・附加・冥加・妄加・累加

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【カナダ】より

…立憲君主制の連邦国家で,10州provinceと3準州(テリトリーterritory)から成る。国名は〈村〉を意味するイロコイ・インディアンの言葉に由来するといわれ,日本では〈加奈陀〉あるいは略して〈加〉の字をあてることがある。国の象徴はビーバーとメープルの葉。…

※「加」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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