日本大百科全書(ニッポニカ) 「北山(村)」の意味・わかりやすい解説
北山(村)
きたやま
和歌山県南東部、東牟婁(ひがしむろ)郡にある村。熊野川の支流北山川北岸にある。明治維新後、北山川南岸が三重県となったため、奈良、三重両県に挟まれた県の飛び地となる。北山川に沿い国道169号が走る。かつて北山材を新宮(しんぐう)に流送した筏師(いかだし)の村。七色峡(なないろきょう)など奥瀞(おくどろ)の峡谷美も七色ダム、小森ダムの建設で水没し、筏はトラックにかわった。筏師は山林労務に転じ、離村者も多い。近年、ジャバラ(ユズの一種)の栽培に努めている。北山川流域は吉野熊野国立公園の一部で、夏期には観光用の筏下りがある。面積48.20平方キロメートル、人口404(2020)。
[小池洋一]
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