外国産の米あるいは外国から輸入した米をいう。昭和20年代、終戦後の食糧危機の際、諸外国から米が輸入されたが、世界的に多く栽培されている米はインド型で、日本産の日本型に比べ、外観や炊飯特性がかなり異なっている。そこで日本型(内地米)に対し、インド型を主とする輸入米を外米といった。
内地米は長さと幅の比が1.7~1.8で丸くみえるのに対し、インド型の外米はその比が2以上が主で細長く感じる。この外米はチャーハン、ピラフやリゾットなどの調理、パフ(膨化)加工には適しているが、日本型米を炊飯するのと同じような方法で炊くと、ぱさぱさの粘りの少ないご飯となる。炊飯条件を変更してもおいしいご飯を炊くのはかなり困難である。この原因の一つはデンプンの違いである。
日本以外では籾(もみ)米から一気に白米まで加工する。したがって輸送の途中、港の倉庫や船倉で管理が不十分のためカビが生え、輸入米中に黄変米が混入し、1954~1955年(昭和29~30)を中心に大きな問題となった。
1993年(平成5)には冷夏、長雨、台風と天候不順のため、米の作柄は全国平均で平年作の74%と不作となった。そこで内地米の不足を補うため、緊急輸入された外米と内地米とのセット販売および混米の販売が行われたが、炊飯特性の異なるインド型米との混米は評判が悪かった。
1993年の不作を除き、日本は米をほとんど自給できているが、過剰生産を防ぐために生産調整も行っている。一方、GATT(ガット、関税および貿易に関する一般協定)およびそれにかわるWTO(世界貿易機関)の協定にしたがって毎年一定量の米を輸入する義務を果たしている。
[不破英次]
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