(読み)キ

デジタル大辞泉 「季」の意味・読み・例文・類語

き【季】[漢字項目]

[音](呉)(漢) [訓]すえ
学習漢字]4年
春夏秋冬それぞれ時節シーズン。「季候季節雨季夏季乾季四季冬季
四季のそれぞれの終わり。また、一時期の終わり。「季春季世節季
年月区分。一年。「一季年季半季
俳句題材となる四季の風物季語。「季題無季
兄弟のいちばん下。末っ子。「季子伯仲叔季
[名のり]とき・とし・ひで・みのる

き【季】

1年を四つに分けた、春・夏・秋・冬のそれぞれ。
陰暦で、春・夏・秋・冬の末の月。3月・6月・9月・12月。
毎年、あることが行われたり、ある状態が続いたりする一定期間。シーズン。
年月の区分にいう語。1年を1季とし、半年を半季という。
俳句で、四季やその景物を表す語。季語。季題。「が重なる」

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精選版 日本国語大辞典 「季」の意味・読み・例文・類語

き【季】

  1. 〘 名詞 〙
  2. すえ。おわり。特に、兄弟、仲間などの人間関係のなかでもっとも若い者。
    1. [初出の実例]「長を山崎某と云ひ、仲(ちゅう)を鈴木某と云って、師岡氏は其季(キ)であった」(出典:寿阿彌の手紙(1916)〈森鴎外〉一四)
    2. [その他の文献]〔詩経‐魏風・陟岵〕
  3. 一年のうち、春夏秋冬の四時の各末の月をいう。陰暦の三月・六月・九月・一二月の称。〔北史‐魏本紀・孝文帝〕
  4. 春夏秋冬の四時の一つをいう。
    1. [初出の実例]「凡諸王五位以上。諸臣三位以上。致仕身在畿内。毎季。五位以上。毎年。並令内舎人一巡問。奏聞安不」(出典:令義解(718)公式)
    2. [その他の文献]〔新唐書‐柳公権伝〕
  5. 年月の区分にいう。
    1. (イ) 一年を一季とし、半年を半季という。
      1. [初出の実例]「母人ふびんをくはへられ、季をかさねてつかはれしか」(出典:浮世草子・武道伝来記(1687)二)
    2. (ロ) 盆、暮などの節季。「盆暮の二季」
  6. 和歌集の四季による部立ての総称
    1. [初出の実例]「季の巻頭を毎度人の辞退ある事、さはあるまじきなり」(出典:正徹物語(1448‐50頃)上)
  7. き(季)の詞(ことば)
    1. [初出の実例]「御発句と御脇と、きのたがふたことは」(出典:咄本・学習院本昨日は今日の物語(1614‐24頃))

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普及版 字通 「季」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音]
[字訓] わかい・とき

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
禾(か)+子。〔説文〕十四下に「少(わか)き(な)なり。子に從ひ、稚の省に從ふ。稚は亦聲なり」とするが声が合わず、字形も年・委などと立意同じ。年は禾と人、委は禾と女。みな稲魂(いなだま)を示す禾を頭上に被って、田舞をする姿。年・委は男女、季は幼少の子が加わって、農耕儀礼としての田舞を舞った。字は卜辞・金文にみえ、稚の亦声とする理由はない。

[訓義]
1. わかい、おさない。
2. 親族称謂として、すえ、すえの子。長幼の序を伯(孟)仲叔季という。
3. とき、おり、末年、時季。

[古辞書の訓]
名義抄〕季 スヱ・ヲワリ/季指 コオヨビ/季世 スヱノツギ 〔字鏡〕季 スクナシ・スヱ・ハジメ・ヲハル・ヲトキ・ヲヘリ

[声系]
〔説文〕に季声として・悸の二字を収める。季と声義の関係なく、ともに擬声語であろう。

[熟語]
季夏・季雅・季咸・季漢・季脇・季月・季候・季指・季秋・季叔・季春・季女・季商・季世・季節・季俗・季孫・季代・季弟・季冬・季年・季布・季父・季風・季末・季葉・季肋
[下接語]
一季・雨季・運季・夏季・乾季・漢季・艱季・澆季・後季・昏季・四季・叔季・世季・節季・冬季・季・末季・孟季

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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