デジタル大辞泉
「尊い」の意味・読み・例文・類語
たっと・い【尊い/貴い】
[形][文]たっと・し[ク]《「たふとし」の音変化。やや古風な語》「とうとい」に同じ。「―・い教え」
「嫂の贈物が…彼には―・かった」〈漱石・それから〉
[派生]たっとさ[名]
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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とうと・いたふとい【尊・貴】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]たふと・し 〘 形容詞ク活用 〙 - ① 高貴である。品位が高くすぐれている。すぐれて価値がある。あがめ重んずべきである。大切である。たっとい。
- [初出の実例]「父母を 見れば多布斗斯(タフトシ) 妻子見れば めぐし愛(うつく)し 世の中は かくぞ道理(ことわり)」(出典:万葉集(8C後)五・八〇〇)
- 「帝子の崇(タフト)きこと、出処斯に在す」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)九)
- ② 価値が高い。めでたく良い。立派である。貴重である。
- [初出の実例]「赤玉は 緒さへ光れど 白玉の 君が装(よそひ)し 多布斗久(タフトク)ありけり」(出典:古事記(712)上・歌謡)
- 「言はむ術(すべ)せむ術知らず極まりて貴(たふとき)ものは酒にしあるらし」(出典:万葉集(8C後)三・三四二)
- ③ 効験があって重んずべきである。高徳である。
- [初出の実例]「その頃、横川に、なにがしの僧都とかいひて、いとたうとき人、住みけり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)手習)
尊いの派生語
とうと‐が・る- 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
尊いの派生語
とうと‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
尊いの派生語
とうと‐さ- 〘 名詞 〙
たっと・い【尊・貴】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]たっと・し 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「たふとし」の変化した語 ) - ① 価値が高い。すぐれた値うちがある。とうとい。
- [初出の実例]「童子貴に非ず、菩提心の尊き故なり」(出典:康頼宝物集(1179頃)中)
- 「それにつけても、たっときおぼえはいよいよ増りけり」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)一二)
- ② 身分・地位が高い。品位が高くすぐれている。とうとい。
- [初出の実例]「彼卿の祈の師に、大納言阿闍梨祐真とて、貴(タット)き真言師あり」(出典:源平盛衰記(14C前)一)
尊いの派生語
たっと‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
尊いの派生語
たっと‐さ- 〘 名詞 〙
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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