偶(読み)タマ

デジタル大辞泉 「偶」の意味・読み・例文・類語

たま【▽偶/▽適】

[名・形動]まれであること。めったにないこと。また、そのさま。「―の休み」「彼は―に来る」
[類語]まれ・珍しい・貴重・珍重・得難い・貴い・稀有・高貴・大切・重要・異色・異彩・珍貴・珍稀・臨時・随時・不時・不定期・折に触れて・当座・時には・時として・往往・たまたま・たまさか・時時ときどき・時折・折折・時たま・間間・折節・散発・間欠・周期的・とかく・時に・時には・ややもすれば・ともすると・得てして・なにかにつけ・何かと言えば・奇跡的・奇しくも・期せずして・まぐれ・未曽有・空前絶後・前代未聞・不可思議・もし・仮に・たとえ・もしか・よしんば・たとい・よしや・もしも・万一・万一ばんいち・万が一・万万一・もしや・もしかしたら・もしかすると・ひょっとすると・ひょっとしたら・ひょっとして・あるいは・もしかして・どうかすると・下手すると・一つ間違えば・ことによると・あわよくば・まかり間違う・よもや・まさか・万万ばんばん・夢か現うつつか・図らずも・はしなく・はしなくも・思いがけず・思いも寄らない・思いのほか・心外・突然・唐突・案に相違する・意表を突く・意表・予想外・意想外・ゆくりなく・まぐれ・ひょんな・ひょっと・ゆくりなし・我にもなく・期せずして・悪くすると・事と次第による・事によると・もしくは・はたまた・ないし・偶然・かも知れない・思わず・思わず知らず・我知らず・知らず知らず・折もあろうに・折悪しく・慮外・存外・望外・頻繁・有りがち・ややもすると・うかうか・うっかり・寄り寄り・ちょいちょい・ちょくちょく・ふとした・重重・重ねて・重ね重ね・再三・再再・しばしば・思いがけない・たびたび・度度どど・返す返す・しきり・二度あることは三度ある・時ならず

たま‐たま【▽偶/▽適/▽会】

[副]
1 時おり。時たま。たまに。「春とはいえ―寒い日がある」
2 偶然に。ちょうどその時。「―駅で旧友にあった」
[類語]偶然・ひょっこり・たまさか・丁度・折よく・運よく・折しも・折節おりふし・矢先・折も折・折から・頃しも・時しも・際きわ・際して・適時・臨時・随時・不時・不定期・折に触れて・当座・時には・時として・往往・時時ときどき・時折・折折・時たま・間間・散発・間欠・周期的・とかく・時に・偶たま・ややもすれば・ともすると・得てして・なにかにつけ・何かと言えば・もし・仮に・たとえ・もしか・よしんば・たとい・よしや・もしも・万一・万一ばんいち・万が一・万万一・もしや・もしかしたら・もしかすると・ひょっとすると・ひょっとしたら・ひょっとして・あるいは・もしかして・どうかすると・下手すると・一つ間違えば・ことによると・あわよくば・まかり間違う・よもや・まさか・万万ばんばん・夢か現うつつか・図らずも・はしなく・はしなくも・思いがけず・思いも寄らない・思いのほか・心外・突然・唐突・案に相違する・意表を突く・意表・予想外・意想外・ゆくりなく・まぐれ・ひょんな・ひょっと・ゆくりなし・我にもなく・期せずして・悪くすると・事と次第による・事によると・もしくは・はたまた・ないし・偶然・かも知れない・思わず・思わず知らず・我知らず・知らず知らず・折もあろうに・折悪しく・慮外・存外・望外・頻繁・有りがち・ややもすると・うかうか・うっかり・寄り寄り・ちょいちょい・ちょくちょく・ふとした・重重・重ねて・重ね重ね・再三・再再・しばしば・思いがけない・たびたび・度度どど・返す返す・しきり・二度あることは三度ある・時ならず

ぐう【偶】[漢字項目]

[常用漢字] [音]グウ(慣) [訓]たまたま
1 人の形に似せたもの。人形。「偶像/土偶・木偶」
2 二つで対をなすもの。ペア。カップル。「対偶・配偶・匹偶ひつぐう」
3 二で割り切れる数。「偶数」
4 思いがけず。たまたま。「偶然・偶発」
[名のり]ます
[難読]木偶でく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「偶」の意味・読み・例文・類語

たま‐たま【偶・適・会】

  1. 〘 副詞 〙 ( 「に」を伴って用いることもある )
  2. ① その場合とか機会とかがまれではあるが何度かあるさまをいう。時おり。ときたま。
    1. [初出の実例]「たまたま『まゐらせ給ふ』とものせしかど」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)
    2. 「其かたはらに筆をけがして、上・中・下の品をわかち侍るをたまたまにもうなづく人有(あれ)かしとこそ」(出典:俳諧・十八番発句合(1678)跋)
  3. ② その場合とか機会とかが偶然であるさまをいう。偶然に。ふと。
    1. [初出の実例]「但本覚房文書年来散失、無有其遺、適所有者、是山城読師千雲所進也」(出典:廬山寺文書‐天祿三年(972)五月三日・天台座主良源遺告)
    2. 「知らぬ世にまとひ侍りしをたまたまおほやけに数まへられたてまつりては」(出典:源氏物語(1001‐14頃)胡蝶)
  4. ③ ごくまれではあるが、ひょっとしてそうなるとか、そうなるかもしれないとかいう気持を表わす。ひょっとして。どうかして。もしかして。
    1. [初出の実例]「若、偶(タマタマ)音響に中らば、十九首の流なり」(出典:文鏡秘府論保延四年点(1138))
    2. 「念じわびつつ、さまざまの財物、かたはしより捨つるがごとくすれども、更に目見立つる人なし。たまたま換ふるものは金を軽くし、粟を重くす」(出典:方丈記(1212))
  5. ④ 予期したことが実現するとか、実現してよかったとかいう気持を表わす。折よく。折があって。運よく。
    1. [初出の実例]「属(タマタマ)有道に逢ふ。時惟(ときこれ)我が皇なり」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝承徳三年点(1099)一〇)

偶の語誌

和文資料では、「宇津保物語」「枕草子」「和泉式部日記」「栄花物語」などに散見するが、「蜻蛉日記」「更級日記」「紫式部日記」などには見えない。また、「方丈記」や「徒然草」では「たまたま」があって「たまさか」がないこと、「源氏物語」では他はすべて「たまさか」が用いられているが、光源氏のことば一例のみが「たまたま」であることなどから、男性語であると考えられる。→「たまさか(偶)」の語誌


ぐう【偶】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 対(つい)の数。二で割りきれる数。偶数。丁。⇔奇。
    1. [初出の実例]「左四右四で偶なる者は一様までぞ」(出典:史記抄(1477)一八)
    2. [その他の文献]〔礼記‐郊特牲〕
  3. ② 仲間。たぐい。同類。また、対をなすもの。
    1. [初出の実例]「夫美は醜の対、悪は善の偶なり」(出典:読本・近世説美少年録(1829‐32)一)
    2. [その他の文献]〔漢書‐英布伝〕
  4. ③ つれあい。配偶。
    1. [初出の実例]「雌雄各其偶を求めて交合し」(出典:開物新書(1869)蚕種説〈柳河春三訳〉)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐桓公六年〕

たま【偶・適】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) めったにないこと。まれであること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「たまにこととふものとては、みねにこづたふむらざるの」(出典:御伽草子・六代(室町時代物語大成所収)(室町末)上)
    2. 「思ひ掛けない程稀(タマ)な客なので」(出典:門(1910)〈夏目漱石〉四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「偶」の読み・字形・画数・意味

偶
常用漢字 11画

[字音] グウ・グ
[字訓] ひとかた・でく・ならぶ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は禺(ぐ)。禺は然(ぎょうぜん)たる姿の神像を示す字。そのような形の人かたを偶といい、偶像という。〔説文〕八上に「桐人なり」とあり、桐木人ともいう。〔史記、孟嘗君伝〕に木偶人・土偶人の語があり、土偶をも用いた。また俑という。副葬に用いる偶人は多く相排次するので、相人偶する意となる。

[訓義]
1. ひとかた、でく、木偶、土偶、副葬に用いる。
2. ならぶ、そろう。
3. 二つずつならべる、偶数。
4. あう、かなう、ゆきわたる。
5. 遇と通じ、たまたま、たまさか。

[古辞書の訓]
〔和名抄〕偶人 俗に比度加太(ひとかた)と云ふ 〔名義抄〕偶 タマサカ・タマタマ・タグヒ・トモ・トモカラ・アフ・ヒトコロフ・ヒトコロヘリ 〔字鏡集〕偶 ヨリ・ヒトトコロ・ワツカ・タマタマ・ヒトシ・トモガラ・オノヅカラ・アフ・タグヒ・フタリ・ナラブ

[語系]
偶・ngoは同声。は〔玉〕に「二耜なり」とあり、耜(すき)を並べて耕す意。二人を一偶とする。(遇)ngioはその動詞的な用法で、相遇うことをいう。

[熟語]
偶景▶・偶詠▶・偶会▶・偶戯▶・偶遇▶・偶語▶・偶耕▶・偶合▶・偶婚▶・偶坐▶・偶作▶・偶視▶・偶爾▶・偶処▶・偶人▶・偶数▶・偶成▶・偶然▶・偶像▶・偶俗▶・偶属▶・偶対▶・偶題▶・偶適▶・偶年▶・偶配▶・偶匹▶・偶筆▶・偶物▶・偶儷▶
[下接語]
佳偶・寡偶・諧偶・奇偶・仇偶・好偶・合偶・坐偶・人偶・成偶・隻偶・相偶・対偶・土偶・配偶・伴偶・非偶・匹偶・不偶・凡偶・木偶・良偶・連偶

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

[名](スル)1 別の衣服に着替えること。特に夏冬の季節に応じて改めること。平安時代には、陰暦4月1日、10月1日に行われた。江戸幕府では、このほかに5月5日・9月9日などにも着替える定めがあった。現...

衣替えの用語解説を読む