デジタル大辞泉
「性感染症」の意味・読み・例文・類語
せい‐かんせんしょう〔‐カンセンシヤウ〕【性感染症】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
性感染症(人の行動と感染症)
性感染症は性行為および類似の行為によって感染する疾患の総称である.わが国ではかつて,梅毒,淋病,軟性下疳,鼠径リンパ肉芽腫(第4性病)の4疾患がいわゆる性病(venereal disease:VD)として扱われ,性病予防法によって届出が義務づけられていた.しかし,その後の医学の進歩により,性行為に関連して感染する疾患がほかにも多く存在することが明らかになり,現在では約20もの疾患がその範疇に入るとされている.現時点において感染症法により届出が必要とされている性感染症は表4-3-1に示す疾患である.
(1)わが国における性感染症の現状
梅毒の発生動向については1987年以降減少傾向にあったが,最近増加傾向にある(図4-3-1).これは梅毒の報告数がHIV感染症患者に高く,HIV感染症患者が増加するに伴い梅毒の報告数も増加していると考えられている.
一方,わが国のHIV/AIDS患者に関しては,2004年の1年間に新たに報告された患者ははじめて1000件をこえ,これまでの累積数も約1万件に達しており深刻な状況が続いている.先進文明国のなかでHIV/AIDS患者がいまだに増加し続けているのはわが国だけともいわれており,今後の爆発的な増加が懸念されている.
淋菌感染症,性器クラミジア感染症,性器ヘルペス,尖圭コンジローマの4つの性感染症の動向について2000年から2011年までのこれら4疾患の定点調査の結果を図4-3-2,4-3-3に示した.淋菌感染症,性器クラミジア感染症に関しては,男女とも2002年をピークとしてやや減少傾向にあり,尖圭コンジローマは横ばい,女性における性器ヘルペスだけが現在も増加しているように見受けられる(国立感染症研究所感染症情報センター).
(2)性感染症の病原体と疾患
おもな性感染症の病原微生物と疾患について表4-3-1に示す.大きく分けて,細菌,マイコプラズマ,クラミジア,ウイルス,原虫,真菌,寄生虫によるものなどとなるが,これらの微生物の感染によって生じる疾患は多岐にわたり,幅広い年齢層にみられる.また,現在の性感染症の感染ルートはきわめて多様化している.性器性交,口腔性交,肛門性交,接吻などにより感染するだけでなく,皮膚の接触だけで感染するものもある.性器性交以外の類似した性行為により感染する疾患についてその感染ルートを知ることは,性感染症の予防のためにもきわめて重要である.
(3)おもな性感染症の定義と届出基準症状
以下,各性感染症の詳細については,【⇨4-4-2)-(1)単純ヘルペスウイルス,(7)ヒトパピローマウイルス,4-4-3)-(7)HIV感染症とAIDS,4-5-3)-(2)淋菌,4-8-1)梅毒,4-10-3)クラミジア・トラコマティス感染症】に記載されているため,ここではHIV/AIDSを除く5疾患の届出基準について示す.
a.梅毒
定義および臨床的特徴は【⇨4-8-1)】を参照.
届出基準
ア 患者(確定例) 医師は,梅毒の臨床的特徴を有する者を診察した結果,症状や所見から梅毒が疑われ,かつ,表4-3-2の左欄に掲げる検査方法により,梅毒患者と診断した場合には,法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わなければならない. この場合において,検査材料は,同欄に掲げる検査方法の区分ごとに,それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること. イ 無症状病原体保有者 医師は,診察した者が梅毒の臨床的特徴を呈していないが,表4-3-2の左下欄①に掲げる検査方法により,カルジオリピンを抗原とする検査で倍々希釈法では16倍以上,自動化法では16以上,またはそれに相当する抗体を保有する者で無症状病原体保有者と見なされる者(陳旧性梅毒と見なされる者を除く)を診断した場合には,法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わなければならない.
この場合において,検査材料は,同欄に掲げる検査方法の区分ごとに,それぞれ表4-3-2の右欄に定めるもののいずれかを用いること.先天性梅毒届出のために必要な臨床症状は,下記の5つのうち,いずれかの要件をみたすものである.①母体の血清抗体価に比して,児の血清抗体価が著しく高い場合②血清抗体価が移行抗体の推移から予想される値を高くこえて持続する場合③TPHA IgM抗体陽性④早期先天梅毒の症状を呈する場合⑤晩期先天梅毒の症状を呈する場合
b.性器クラミジア感染症
定義と臨床的特徴は【⇨4-10-3)】を参照.
届出基準
患者(確定例)
指定届出機関の管理者は,当該指定届出機関の医師が性器クラミジア感染症の臨床的特徴を有する者を診察した結果,症状や所見から性器クラミジア感染症が疑われ,かつ,表4-3-3の左欄に掲げる検査方法により,性器クラミジア感染症患者と診断した場合には,法第14条第2項の規定による届出を月単位で,翌月の初日に届け出なければならない. この場合において,検査材料は,同欄に掲げる検査方法の区分ごとに,それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること. スクリーニングによる病原体・抗原・遺伝子に関する検査陽性例は報告対象に含まれるが,抗体陽性のみの場合は除外する.
c.性器ヘルペスウイルス感染症
定義と臨床的特徴は【⇨4-4-2)-(1)】を参照.
届出基準
患者(確定例)
指定届出機関の管理者は,当該指定届出機関の医師が,性器ヘルペスウイルス感染症の臨床的特徴を有する者を診察した結果,性器や臀部にヘルペス特有な有痛性の単数または多数の小さな水疱性または浅い潰瘍性病変などの所見から性器ヘルペスウイルス感染症が疑われ,性器ヘルペスウイルス感染症患者と診断した場合には,法第14条第2項の規定による届出を月単位で,翌月の初日に届け出なければならない.
明らかに再発であるものおよび血清抗体のみ陽性のものは除外する.
d.尖圭コンジローマ
定義と臨床的特徴は【⇨4-4-7)】を参照.
届出基準
患者(確定例)
指定届出機関の管理者は,当該指定届出機関の医師が,尖圭コンジローマの臨床的特徴を有する者を診察した結果,性器およびその周辺に淡紅色または褐色調の乳頭状,または鶏冠状の特徴的病変により尖圭コンジローマが疑われ,尖圭コンジローマ患者と診断した場合には,法第14条第2項の規定による届出を月単位で,翌月の初日に届け出なければならない.
e.淋菌感染症
定義と臨床的特徴は【⇨4-5-3)-(2)】 を参照.
届出基準
患者(確定例)
指定届出機関の管理者は,当該指定届出機関の医師が,淋菌感染症の臨床的特徴を有する者を診察した結果,症状や所見から淋菌感染症が疑われ,かつ,表4-3-4の左欄に掲げる検査方法により,淋菌感染症患者と診断した場合には,法第14条第2項の規定による届出を月単位で,翌月の初日に届け出なければならない.
この場合において,検査材料は,同欄に掲げる検査方法の区分ごとに,それぞれ表4-3-4の右欄に定めるもののいずれかを用いること.
(4)軟性下疳の診断と治療
軟性下疳菌(Haemophilus ducreyi)による感染症で,性行為によって感染する.本疾患は淋菌感染症や梅毒と同じように戦後の性病流行期に多くみられたが,その後急速に減少して現在わが国においてはほとんどみられない.まれに海外で感染して受診することがある.
症状と診断
感染後2~7日して,男性では亀頭部や冠状溝,女性では大小陰唇や腟の入り口付近などに辺縁が不規則で深い潰瘍がみられ,強い痛みを伴う.続いて鼠径部のリンパ節が腫れ,やはり強い痛みを訴える.
診断は通常,潰瘍の表面から分泌物をとりGram染色をすると,Gram陰性の連鎖状桿菌を認める.確定診断および薬剤耐性を調べるには,血液成分とバンコマイシンを加えたハートインヒュージョン寒天培地やチョコレート寒天培地が用いられるが,国内では培養やポリメラーゼ連鎖反応の検出を受託してくれる機関がない(日本性感染症学会,2011).したがって,診断はおもに臨床症状と感染の機会があったかどうかを確認することによって行われる.なお,検体は,潰瘍面の分泌物を綿棒などで採取するが,接触により激痛を訴えるため,表面麻酔薬などを滴下して採取する(日本性感染症学会,2011).
鑑別診断
鑑別すべき疾患として性器ヘルペスや梅毒の硬性下疳などがあるが,ヘルペスでは潰瘍が浅くて痛みも軽く,梅毒の硬性下疳では通常,潰瘍の痛みやリンパ節の圧痛は伴わない.
治療
かつてはマクロライド系,テトラサイクリン系抗菌薬が有効とされていたが,近年ペニシシリンやテトラサイクリン系抗菌薬に対するプラスミド性の耐性株が増えているとされている.現在CDCで推奨されている処方は以下の通りである.①アジスロマイシン(AZM):1 g,経口,単回投与.②セフトリアキソン(CTRX): 250 mg,筋注,単回投与.③シプロフロキサシン(CPFX):500 mg,1日2回,3日間.④エリスロマイシン(EM):500mg,1日3回,7日間.[小野寺昭一・清田 浩]
■文献
日本性感染症学会編:性感染症 診断・治療ガイドライン2011.日性感染症誌,22 (1) supplement, 2011.
Workowski KA, Berman S, et al: Sexually Transmitted Diseases Guidelines, 2010. MMWR, 59: (12), 2010.
出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報
性感染症 (せいかんせんしょう)
sexually transmitted diseases
略称STD。性行為感染症ともいう。性病を含めて性交ないし類似の行為により感染する諸疾患の総称。1970年代になり性行為の多様性が起こり,とくに欧米の同性愛男性間における性行動の活発化とともに,性行為による感染症の種類が増加してきた。感染方式には,通常の性交のほか,口腔や性器へのキスなどによる経口感染や同性愛男性間に行われる肛門性交,さらにはベッドを同じくすることによる寄生虫の感染などがあり,きわめて複雑である。そこで,近年,こうした性行為による感染症を総称して性感染症とよぶようになった。性感染症の病原体は大別すると,細菌,ウイルス,マイコプラズマ,クラミディア,真菌,体内寄生虫,体外寄生虫に分類される。
細菌による性感染症
梅毒,淋病,軟性下疳の3性病と鼠径(そけい)肉芽腫がある。梅毒トレポネマによる梅毒は慢性の経過をたどる。第1期は外陰部に病変を生じ,第2期は全身に皮疹を発生し,第3期には皮膚に結節や潰瘍ができ,その後には中枢神経系や大血管が侵される変性梅毒となる。淋菌による淋病は感染後数日以内に急性尿道炎が生じる。軟性下疳菌による軟性下疳は,感染後数日以内に外陰部に潰瘍が生じる。腸内細菌であるカリマトバクテリウム・グラヌロマチスCarymatobacterium granulomatisによる鼠径肉芽腫は,欧米の同性愛男性間の肛門性交により感染し,男性の外陰部に潰瘍の出現する疾患である。
ウイルスによる性感染症
陰部疱疹,伝染性軟属腫,尖圭コンジローマなどがある。単純性疱疹ウイルスherpetoviridaeによる陰部疱疹(単にヘルペスherpes simplexともいう)は,男女の外陰部に小水疱が出現する性病型の疾患であり,多くは初感染のときは症状が出ず,抵抗力が低下したとき発病する。伝染性軟属腫ウイルスによる伝染性軟属腫は,小児にできる通称〈水いぼ〉であるが,成人外陰部に生じたこのウイルスによる腫瘤が性交により相手の外陰部に感染していく。手足にいぼをつくるパポバウイルスを病原体とする尖圭コンジローマは,外陰部に生じたいぼのことで,性交により感染する。EBウイルスによる伝染性単核細胞症はキスなどにより唾液中のウイルスに感染して発症する。サイトメガロウイルス感染症,A型肝炎ウイルスによるA型肝炎も,伝染性単核細胞症と同じく経口感染である。さらに,B型肝炎ウイルスによるB型肝炎は,同性愛男性間の肛門性交の際,血液中にあるこのウイルスが陰茎の外傷部位から侵入して発症すると考えられている。
エイズ(AIDS)
HIVウイルスによって起こる感染症。acquired immuno deficiency syndromeの略で,日本語では後天性免疫不全症候群という。発熱,全身倦怠,体重減少,下痢などの症状で発症し,表在性のリンパ節がはれてくる。次いで,免疫性の低下によって,日和見感染症やカポジ肉腫を併発し,高い死亡率を示すようになる。B型肝炎などと同じく,性交によって,外傷部位からウイルスが侵入すると考えられている。このことから,性感染症に含まれるが,麻薬の回し注射,輸血などを通じても伝染するほか,感染した母親から子への母子間感染もみられる。
その他の性感染症
マイコプラズマに属するものにはウレアプラズマ・ウレアリチクムUreaplasma urealiticumがあり,この病原体による非淋菌性腟炎と尿道炎は,それぞれ軽い症状が出る。クラミディアに属するものには次の二つがある。以前は宮川小体といわれ現在クラミディア・トラコマチスChlamydia trachomatis L1-L3といわれている病原体による鼠径リンパ肉芽腫は,鼠径リンパ節のはれと化膿を生じる性病で,第四性病ともよばれている。クラミディア・トラコマチスD-Kに属する病原体による非淋菌性尿道炎は粘液性の膿が出るものである。真菌による性感染症の病原体はカンジダ・アルビカンスCandida albicansである。この真菌による外陰・腟カンジダ症は,その菌がその場所につねに存在する菌であるので,性行為により感染したかどうかの判断は難しい(カンジダ)。体内寄生虫に属する腟トリコモナスは腟トリコモナス症を起こす。そのほか,アメーバ赤痢は同性愛男性間の肛門性交により感染するが,症状は軽い。体外寄生虫に属するヒゼンダニは疥癬(かいせん)を起こす。この疾患は,小さい虫が外陰部,指間,わきの下などに寄生してかゆみの強い皮疹を生じ,性交を含む性行為により感染する疾患である。ケジラミ症は,陰毛に付着しているケジラミが性交など性行為により感染したのち,皮膚をかむためにかゆみが出る。治療法などについては,各項を参照されたい。
執筆者:岡本 昭二
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
せいかんせんしょうえすてぃーでぃー【性感染症(STD)】
性行為にともなって、人から人へと感染する病気を性感染症といいます。
英語では、性感染症のことをsexually(性行為で)transmitted(感染する)disease(病気)といい、この英語の頭文字をとってSTDともいいます。
性感染症にはいろいろな病気があって表「おもな性感染症(STD)と病原体」、近年、性の解放と性行動の多様化にともなって、増加の傾向にあります。
なお、日本では、梅毒(ばいどく)、淋病(りんびょう)、軟性下疳(なんせいげかん)、鼠径(そけい)リンパ肉芽腫(にくげしゅ)の4つを、1948年に制定された性病予防法の対象疾患としてきましたので、これらをまとめて性病と呼ぶこともあります。
●性感染症の特徴と注意点
①性感染症は、感染して数日後から症状が現われ、それとわかる病気が多いのですが、梅毒やエイズのように潜伏期間が長く、なかなか症状の出てこないものもあります。しかも、検査をしても、感染後、梅毒は6週間以上、エイズは8週間以上たたないと感染した証拠が出てきません。
②性感染症は、症状が性器に現われるとはかぎりません。皮膚、肛門(こうもん)、くちびる、のどなどに発疹(ほっしん)、潰瘍(かいよう)といった症状が出ることもあります。
このため、性感染症とは本人が気づいていないことも多いものです。
③症状の現われ方が、男性と女性とではちがう病気もあります。
たとえば、淋菌(りんきん)やクラミジアの感染による尿道炎(にょうどうえん)の場合、男性は初期からはっきりとした症状が現われますが、女性ははっきりとした症状が出てこないため、本人が病気に気づかずにいて、感染源になっていることがあります。
④本人が治療を受けるのは当然ですが、セックス・パートナーも検査を受け、病気にかかっていれば治療を受ける必要があります。そうしないと、相手からまた同じ病気をうつされます。
⑤近年、海外から性感染症をもち帰る人が増えています。また、日本へ来る外国人がもち込む性感染症も増加しています。不特定の人、とくに外国人と性的な接触をもつときには、確かな予防策を講じることがたいせつです。
出典 小学館家庭医学館について 情報
性感染症
せいかんせんしょう
sexually transmitted disease; STD
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
せいかんせんしょう【性感染症】
性的な接触で人から人へうつる病気の総称。STD/STI(Sexually Transmitted Diseases/Infections)と略されます。性器だけでなく、肛門や口からの感染もあります。梅毒、淋菌感染症、性器クラミジア感染症、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、性器カンジダ症、腟トリコモナス症などほか、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)感染症などがあります。
出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報
知恵蔵
「性感染症」の解説
性感染症
古典的な性病を始め、性行為を介して伝染する疾患すべてを指し、性行為感染症ともいう。古典的性病には淋病、軟性下疳(げかん)、梅毒、鼠径(そけい)リンパ肉芽腫がある。それ以外では、マイコプラズマ性尿道炎、性器ヘルペス、B型肝炎、尖圭コンジローム、トリコモナス膣炎、エイズ、サイトメガロウイルス感染症、成人T細胞白血病など。近年、増え続けている。
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内の性感染症の言及
【外陰炎】より
…通常の皮膚・粘膜にみられるかぶれ,間擦疹,毛囊炎,癤(せつ)などの炎症性疾患と,性器に特有な炎症とがある。後者には,性行為と関連する感染症(これを[性行為感染症]という)すなわち性病,性器ヘルペス症,トリコモナス症や真菌(カンジダ)症,バルトリン腺炎などがある。年齢によって好発疾患が異なる。…
【性病】より
…俗に花柳(かりゆう)病などともいわれた。また,性病も含め,性行為によって感染する諸疾患を,[性行為感染症]と総称する。
[性病の歴史]
性病によると思われる外陰部の潰瘍については,すでにヒッポクラテスの時代にすでに記載されていた。…
※「性感染症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」