焦がれる(読み)コガレル

デジタル大辞泉 「焦がれる」の意味・読み・例文・類語

こが・れる【焦がれる】

[動ラ下一][文]こが・る[ラ下二]
1 いちずに、激しく恋い慕う。切ないまでに思いを寄せる。「長年―・れた相手と結婚する」「故郷に―・れる」
2 そうなりたいと強く望む。「女優に―・れる」
3 動詞の連用形に付いて、望むことが早く実現しないかと居ても立ってもいられないほどである意を表す。「思い―・れる」「恋い―・れる」「待ち―・れる」
4 焼けて焦げる。
「焼け通りて、うとましげに―・れたる匂ひなども」〈源・真木柱〉
5 香を強くたきしめる。
「取る手もくゆるばかりに―・れたる紅葉重もみぢがさねの薄様うすやうに」〈太平記・一五〉
6 日光にさらされて変色する。また、日に焼けたように赤くなる。
「滝の上の御船の山のもみぢ葉は―・るるほどになりにけるかな」〈玉葉・秋下〉
[類語]愛する・惚れる・好く・見初そめる・思う・慕う・恋する・愛慕する・思慕する・恋慕する・惚れこむ・見蕩とれる・見惚れる・惚れ惚れ・一目惚れ・懸想けそう・目尻を下げる・思いを掛ける・気がある・思い焦がれる・恋い焦がれる・胸を焦がす・惚れっぽい・多情・浮気・移り気・気が多い・熱し易く冷め易い・気移り・心移り・色気違い・マダムキラー・レディーキラー・好き者・助平すけべい・漁色・女好き・男好き・プレーボーイ・女たらし・女殺し・好色・好色家・色好み・鼻下長びかちょう・手が早い・ちゃら男お・浮気者・艶福・艶福家・放蕩ほうとう・蕩児とうじ・遊蕩ゆうとう・色魔・女狂い・男狂い

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「焦がれる」の意味・読み・例文・類語

こが・れる【焦・燋】

  1. 〘 自動詞 ラ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]こが・る 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙
  2. ① 焼けて焦げる。
    1. [初出の実例]「熱鉄の丸を呑むとき、口に入れば、口焦(コカル)」(出典:大智度論平安初期点(850頃か)一六)
  3. ② 日に照りつけられて変色する。また、紅葉したり、幾度も染色したりして、火で焦げたような色になる。
    1. [初出の実例]「下紅葉秋も来なくに色づくは照る夏の日にこがれたるかも」(出典:曾丹集(11C初か))
  4. ③ 香を焦げるほどたきしめる。
    1. [初出の実例]「紅葉重の薄様の取手もくゆる計りにこがれたるに」(出典:太平記(14C後)二一)
  5. ④ 恋人、肉親、友人などを恋い慕う思いで胸が熱くなり、焦げるばかりになる。「漕がれる」にかけていうこともある。
    1. [初出の実例]「舟人も、たれを恋ふとか大島の、うら悲しげに声立てて焦がれ来にける」(出典:謡曲・玉葛(1470頃))
    2. 「ヲモイニ cogaruru(コガルル)」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  6. ⑤ 自分の望んでいる状態になってみたいと強く思う。切望する。あこがれる。「流行歌手にこがれる」
    1. [初出の実例]「なににこがれて書くうたぞ」(出典:抒情小曲集(1918)〈室生犀星〉小景異情)
  7. ⑥ ( 接尾語的に用いて ) 自分の望むことがなかなか実現せず、じっとしていられない気持である。「恋いこがれる」「待ちこがれる」

焦がれるの語誌

( 1 )「古今六帖‐一」の「火」の項に「たく」「もゆ」「やく」などを詠みこんだ和歌と並んで「こがる」の表現も収められている。
( 2 )早く「万葉‐二六四九」に「下粉枯(したこがれ)」と恋に身を焦す比喩が見え、「後撰和歌集」以下、「思ひ」の「火」や「煙」などの縁語として使われる点は、類似の表現である「たく」「もゆ」「やく」と共通する。
( 3 )舟路によって都を離れる知人との別離を惜しむ心情を、舟と関係の深い「漕がる」と掛詞にした例も多く、「焦がれ舟」という語も生じた。→こがれ・したこがれ

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

アジア諸国の友好と平和促進とを目的としたスポーツ大会。第1回は1951年にインドで開催。原則としてオリンピックの中間年に行われる。主催はアジア‐オリンピック評議会。→アジア冬季競技大会...

アジア競技大会の用語解説を読む