デジタル大辞泉
「接」の意味・読み・例文・類語
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せっ‐・する【接】
[1] 〘自サ変〙 せっ・す 〘自サ変〙
① 物が他の物と触れ合って一続きにつながる。接続する。また、接近する。
※玉塵抄(1563)七「楊損と云者、
宰相の路岩と云と家がとなりあわにして接したぞ」
② 人と会う。応対する。また、人と交際する。
※文明本節用集(室町中)「杜レ門不レ接(セッセ)〈即閉レ門不レ客レ人義也〉」
※或る女(1919)〈
有島武郎〉前「若い女性にはそのはにかみやな所から今まで絶えて接してゐなかったので」
③
事物に出会う。
事柄にふれる。特に、ある知らせを受ける。
※日本開化小史(1877‐82)〈
田口卯吉〉四「抑も人智は物に接するに長じ」
※
舞姫(1890)〈森鴎外〉「我生涯にて尤も
悲痛を覚えさせたる二通の
書状に接しぬ」
④ 数学で、直線もしくは
曲線が、他の曲線と一点だけで出あう。また、直線・曲線・
平面・
曲面が、他の曲面と一点だけで出あう。→
接線。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕
[2] 〘他サ変〙 せっ・す 〘他サ変〙
① 物を他の物と一続きにつなぐ。
※妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)六「
頭面に
あしを接
(セッ)(〈注〉オサメ)して礼し」
② 物を他の物とぶつかり合わせる。まじえる。
④ 近づけて道に受け入れる。みちびく。
摂受(しょうじゅ)する。
※
正法眼蔵(1231‐53)山水経「徳誠の人を接するは、人にあふなり」
⑤
肉体を苦しめて修行する。苦行する。きびしくきたえる。
※
サントスの御作業(1591)二「キビシキ ギャウタイ ニ ノミ ワガミ ヲ xexxite
(セッシテ)」
せっ・しる【接】
〘自サ上一〙 「せっする(接)」の変化した語。
※苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉三「そこそこに彼に挨拶してそとに出て、ばかに赤い色に見える十一月の日光をあびた町の景色に接しると、今までのことが夢のやうな気がしたものだ」
はぎ【接】
〘名〙 (動詞「はぐ(接)」の連用形の名詞化) はぎ合わせること。また、そのはいだ部分。
※狂歌・万載狂歌集(1783)四「よせぎれと見ゆるお寺の錦かなどこもかしこもはきだらけにて」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報