(読み)ヨウ

デジタル大辞泉 「揚」の意味・読み・例文・類語

よう【揚】[漢字項目]

常用漢字] [音]ヨウヤウ)(呉)(漢) [訓]あげる あがる
高く上がる。上げる。「揚水揚力鷹揚おうよう掲揚高揚止揚飛揚浮揚悠揚抑揚
声を大にして言う。盛んに世にあらわす。「揚言顕揚宣揚発揚
威勢が盛んなさま。「意気揚揚
ほめる。「称揚賞揚
[名のり]あき・あきら・たか・のぶ
難読揚繰網あぐりあみ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「揚」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] ヨウ(ヤウ)
[字訓] あげる・こたえる・あきらか

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は昜(よう)。昜は台上の玉光下方に放射する形。その光にふれることは、魂振りとしての呪能をもつものとされた。金文字形に、玉を高く奉ずる形に作るものが多い。〔説文〕十二上に「飛擧するなり」とし、重文一を録する。その字形は、金文の字形より訛変したものとみられる。金文に「王の休(たまもの)に對揚す」のように、恩に報ずる意に用いる。わが国に「み魂を賜う」という語があるように、み魂を献ずる魂振りの儀礼があったのであろう。飛揚の意には別に(よう)の字があり、旌旗が風にはためくことをいう。昜の玉光を覆うことを(しよう)といい、傷・慯(しよう)・殤(しよう)・瘍(よう)の字はに従う。

[訓義]
1. あげる、たかくあげる、玉をあげて祝う、ほめる。
2. こたえる、人の好意にこたえる。
3. あきらか、あらわす、たかまる、さかんになる。
4. 暘と通じ、やわらぐ、ととのう。
5. ひたい、まゆの上。
6. おおよそ、揚
7. おの、まさかり戚揚

[古辞書の訓]
名義抄〕揚 ヒタヒヒロニシテ・アラハス・アラハル・ヒラク・サカス・カキアグ・アグ・アガル・ウゴカス・ヤブル・トブ・アキラカニ

[語系]
揚・昜・・陽・暘jiangは同声。昜は玉光、玉光は魂振りとしての意がある。玉光を覆うことをといい、声の字にみな悲傷の意がある。

[熟語]
揚阿・揚・揚歌・揚揚較・揚輝揚麾・揚言・揚光・揚・揚称・揚塵・揚声揚旌・揚善・揚・揚波揚播・揚帆揚旛・揚眉・揚美・揚表・揚兵揚袂・揚鞭・揚芳・揚名・揚揚・揚・揚霊・揚烈・揚露
[下接語]
鷹揚・輝揚・空揚・掲揚・激揚・顕揚・昂揚・高揚・賛揚・止揚・升揚・称揚・賞揚・震揚・清揚・旌揚・戚揚・宣揚・扇揚・揚・闡揚・対揚・播揚簸揚・発揚・飛揚・飄揚・浮揚・武揚・奮揚・褒揚・奔揚・明揚・悠揚・揺揚・抑揚

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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