椿(読み)チン

デジタル大辞泉 「椿」の意味・読み・例文・類語

ちん【椿】[漢字項目]

人名用漢字] [音]チン(慣) チュン(呉)(漢) [訓]つばき
〈チン〉
木の名。センダン科落葉樹チャンチン。また、伝説中の長寿大木。「椿寿椿葉大椿
思いがけないこと。「椿事椿説
〈つばき〉木の名。ツバキ科常緑樹。「椿油
難読椿象かめむし香椿チャンチン

つばき【×椿/山茶/海榴】

ツバキ科の常緑高木。本州以南に自生するが、関東以北では海岸地帯に点在し、ヤブツバキともいう。高さ3~7メートル。葉は楕円形で厚く、つやがある。春、赤い花をつける。花びらは5枚あり下部が合着し、多数の雄しべも基部が合着している。果実球形で、秋に熟すと厚い果皮が裂けて黒い種子が現れ、種子から椿油をとる。ワビスケなど多くの品種があり庭木としても重用される。ユキツバキトウツバキとの交雑も行われ、白・桃色などの花もある。 春 実=秋》「―落ちて昨日の雨をこぼしけり/蕪村
かさねの色目の名。表は蘇芳すおう、裏は赤。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「椿」の意味・読み・例文・類語

つばき【椿】

姓氏の一つ。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「椿」の意味・わかりやすい解説

椿[温泉] (つばき)

和歌山県西牟婁(にしむろ)郡白浜町にある温泉。白浜温泉南東,山が迫る海岸にある。40℃の単純泉で,加熱して浴する。江戸前期,当地普門(ふもん)寺の僧が,シラサギがこの湯で傷をいやすのをみて,鷺の湯と名付けたのがはじめという。一時期は普門寺の寺湯であった。街道から外れていたため,大正期に海岸道が通じるまで入湯者はあまりなく,現在はJR紀勢本線白浜駅よりバス25分。近くに野猿の生息地がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「椿」の意味・わかりやすい解説

椿
つばき

徳島県中東部、阿南(あなん)市の一地区。旧椿町。橘(たちばな)湾南部の小半島部を占める地域で、椿泊(どまり)はかつて阿波(あわ)水軍の本拠地であり、またカツオ漁でにぎわった。燧(ひうち)崎は火打石の採掘地であった。周辺の山地にはヤブツバキの群生地がある。レストランや大浴場などを備えた椿自然園はツバキの名所となっている。

[高木秀樹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「椿」の解説

椿 (ツバキ)

学名:Camellia japonica
植物。ツバキ科の常緑高木,薬用植物

椿 (チン)

植物。センダン科の落葉高木。チャンチンの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android