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…北宋時代における禅の盛大化とともに,士大夫の教養書の一つとなり,禅の本の権威となって,仏祖の機縁問答を一千七百則の公案と呼ぶのは,本書に収める仏祖の数字に基づく。編者道原の伝は不明であるが,五代より北宋にかけて,江南金陵を中心に盛大となる法眼下3世の弟子の一人で,本書に立伝する宗鏡の編者延寿と同門らしく,法眼の動きを伝えることが詳しい。したがって,本書は法眼に集大成される,そのような唐末五家の実態を知るのに便利であるが,これを臨済禅中心に受け継ぐ《天聖広灯録》,雲門禅中心に受け継ぐ《建中靖国続灯録》,および再び宋代臨済禅中心の《宗門連灯》《嘉泰普灯録》の5本を合わせて,のちに《五灯会元》20巻が編まれる。…
※「法眼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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