渡島大島(読み)オシマオオシマ

日本歴史地名大系 「渡島大島」の解説

渡島大島
おしまおおしま

松前大まつまえおお島ともよばれ、字江良えら西方約五六キロにある無人の三重式の火山島松前小まつまえこ島の北西にある。国内の無人島では最大で、東西約四キロ、南北約三・五キロ、周囲約一六キロ。海面下一〇〇〇―一二〇〇メートルからそびえる巨大な成層火山の頂上部が海面上に突き出たもので、島全体が火山噴出物から構成されている。島は標高七三二・四メートルの江良岳を頂点としたほぼ三角錐の形をしており、西側に清部きよべ(七二二メートル)寛保かんぽ(六四八メートル)がある。平地はほとんど発達しておらず、全体に急峻で傾斜が三〇度を超えるところも少なくない。

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最新 地学事典 「渡島大島」の解説

おしまおおしま
渡島大島

Oshima-oshima

北海道の渡島半島の西方,日本海にある三重の成層火山の島。直径4km×3.5km,標高(東山)737mで,海面下の基底直径10km×12km,比高最大1,900m。更新世に東山成層火山の形成後,西側に直径2kmのカルデラが形成。更新世末~完新世にカルデラ内に西山成層火山が噴出。その山頂部に1741~42年の噴火で形成したと推定される外輪山中央火口丘寛保岳)がある。噴出物はアルカリかんらん石玄武岩~カルクアルカリ角閃石安山岩で,多数の苦鉄質~超苦鉄質包有物を含む。1741~42年の活動では初期の大噴火とともに山体崩壊(または海底地震)で寛保津波が発生。日本海岸で溺死者1,475人。その後1790年まで時々噴火。弱く噴気中。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「渡島大島」の意味・わかりやすい解説

渡島大島
おしまおおしま

北海道南西部,松前半島の西方,日本海にある無人の火山島で,活火山松前町に属する。面積 9.73km2三重式火山(→複式火山)で最高点は江良岳の 732m。松前矢越道立自然公園に属する。北に奥尻島南東小島がある。1741(寛保1)年の噴火では山体崩壊による津波が発生,北海道をはじめ日本海沿岸地域に大きな被害を与え,1467人の死者を出した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「渡島大島」の意味・わかりやすい解説

渡島大島
おしまおおしま

北海道南西部、渡島半島西方約60キロメートルの日本海に浮かぶ活火山島。直径約4キロメートルで、海食崖(がい)が発達し、玄武岩・安山岩からなる。鳥海火山帯(ちょうかいかざんたい)に属する三重式の成層火山で、島の最高点は外輪山の江良(えら)岳(732メートル)。1741年(寛保1)の噴火に伴う大津波のため、対岸の渡島半島西岸で1467人、青森県津軽(つがる)地方で8人が溺死(できし)(有史以来の東日本最大の噴火災害)。この噴火は翌年まで続き、また1759年(宝暦9)にも小噴火した。無人島。

[諏訪 彰]

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世界大百科事典(旧版)内の渡島大島の言及

【松前[町]】より

…松前半島南西部に位置し,南と西は日本海に面する。西方海上の大島(渡島大島),小島(松前小島)を含む。〈まつまえ〉の名は,アイヌ語の〈マトマイ=ヲ・マツ・ナイ(婦人のいる沢)〉または〈マトマイ=マツ・オマ・イ(婦人のいる所)〉によるともいわれるが,近世には現在の町の中心地である松前氏の城下福山の異称のほかに,〈松前地〉のように蝦夷地に対して和人の居住地としての和人地(シャモ地)の意,および〈松前島〉のように現在の北海道そのものの意にも用いられた。…

※「渡島大島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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