熊谷寺(読み)ユウコクジ

デジタル大辞泉 「熊谷寺」の意味・読み・例文・類語

ゆうこく‐じ【熊谷寺】

埼玉県熊谷くまがや市にある浄土宗の寺。山号は、蓮生山。開創は元久2年(1205)。開基熊谷直実

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精選版 日本国語大辞典 「熊谷寺」の意味・読み・例文・類語

ゆうこく‐じ【熊谷寺】

  1. 埼王県熊谷(くまがや)市にある浄土宗の寺。山号は蓮生山。元久二年(一二〇五)の創建。開基は熊谷直実。もと直実の城地で出家後破却。諸国行脚の後、草庵を結び蓮生庵と名づけ、没するまで住む。直実の墓などがある。

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日本歴史地名大系 「熊谷寺」の解説

熊谷寺
ゆうこくじ

[現在地名]熊谷市仲町

国道一七号(旧中山道)の北に位置する熊谷直実(蓮生)ゆかりの寺。浄土宗、蓮生山常行院と号する。寺の周辺は熊谷氏の居館跡と伝えられる。中山道分間延絵図では熊谷宿の西部北側に熊谷寺がみえ、境内に蓮生堂・閻魔堂・地蔵堂・鐘楼・熊谷稲荷などが描かれている。本尊の阿弥陀如来は蓮生が草庵で上品上生の往生を願ったところ、光を放って命終の日を告げたと伝えられ、証拠の阿弥陀仏とよばれている。開山・開基である熊谷直実は、建久三年(一一九二)久下直光との所領争いに敗れ、自ら髪を断ち、上洛して京都安居あぐ(現京都市上京区)の澄憲のすすめにより源空(法然)に師事した。


熊谷寺
くまだにじ

[現在地名]土成町土成

阿讃あさん山脈南麓の前田まえだに位置し、広大な境内をもつ。普明山と号し、高野山真言宗。本尊は千手観音。四国霊場八十八ヵ所の第八番札所。御詠歌は「薪とり水くま谷の寺にきてなんぎやうするものちの世のため」。寺伝によると、空海が寺の裏の閼伽あか谷で修行中に紀州熊野権現が現れ、観音菩薩金像を得たので、等身大の千手観音像を彫り胎内に金像を納めて本尊として安置したという。承応二年(一六五三)に四国霊場を巡拝した京都智積ちしやく院の澄禅の「四国遍路日記」によると、本堂は南向きで、本尊千手観音は春日大明神作と伝え、四十二臂の上にも千手があり、普通の千手像と異なるという。


熊谷寺
くまがいでら

[現在地名]高野町高野山

恵光えこう院の東にある。本尊阿弥陀如来。旧称は持宝じほう院で、「続風土記」に「持宝院熊谷寺といふ」とある。大正七年(一九一八)熊谷寺と改称。開基は真隆。葛原親王の御願寺という。熊谷直実が一ノ谷合戦後入道して蓮生と改め、建久二年(一一九一)高野山に登って持宝院に住し、平敦盛の霊を弔ったという故事により、建保二年(一二一四)源頼朝が熊谷寺の号を授けたと伝える(続風土記)。江戸時代には本堂・護摩堂・内道場・寮などがあり、内道場に十一面観音を祀った。この観音は明徳年中(一三九〇―九四)大和当麻たいま(現奈良県當麻町)より納められたもので、歩行観音の名がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「熊谷寺」の意味・わかりやすい解説

熊谷寺
ゆうこくじ

埼玉県熊谷(くまがや)市仲町にある浄土宗の寺。蓮生山(れんせいざん)常光院と号する。熊谷次郎直実(くまがいじろうなおざね)が晩年仏門に入り、故郷熊谷の館(やかた)跡に草庵(そうあん)を結び蓮生庵と号したのを始まりとする。天正(てんしょう)年間(1573~92)幡随意上人(ばんずいいしょうにん)が中興、さらに徳川家康が寺領30石の朱印を授け、七堂伽藍(がらん)を建立し、関東最初の念仏道場として隆盛を極めた。寺宝には、幡随意筆の名号、空海筆の弁天像、恵心(えしん)筆の阿弥陀(あみだ)像、法然(ほうねん)筆の六字名号、直実所用の武具などがある。

[中山清田]

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デジタル大辞泉プラス 「熊谷寺」の解説

熊谷(くまだに)寺

徳島県阿波市、讃岐山脈の南麓にある寺院。高野山真言宗。山号は普明山、院号は真光院。本尊は千手観世音菩薩。815年、空海による創建と伝わる。四国八十八ヶ所霊場第8番札所。

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事典・日本の観光資源 「熊谷寺」の解説

熊谷寺(第8番)

(徳島県阿波市)
四国八十八箇所」指定の観光名所。

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