田沢湖(湖)(読み)たざわこ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

田沢湖(湖)
たざわこ

秋田県中東部にある湖。田沢火山の陥没によって生じたカルデラ湖といわれる。東西約6キロメートル、南北約5.8キロメートルの円形をなし、面積25.8平方キロメートル、周囲20キロメートル。最大深度は423.4メートルで日本最深の湖である。湖水の透明度は最大値33メートルを記録しており、湖水の色はフォーレルⅠ~Ⅱで美しい藍(あい)色を呈する。湖は円筒状で、水面から400メートルまでは急崖(きゅうがい)をなし、湖底は海面下173メートルに達する。湖岸は単調で、部分的に小規模の沖積平野がある。流入河川はなく、湖底の湧水(ゆうすい)が多い。西部の潟尻(かたじり)と北部の相内(あいない)潟から檜木内(ひのきない)川へ排水している。1940年(昭和15)水力発電所建設の際、湖の水位を調節するために玉川の強酸性の水を導入し生物は姿を消した。しかし、近年、水の中和法が試みられ、1991年(平成3)玉川酸性水中和処理施設が本運転を開始、魚影もみられるようになった。かつて鱒(ます)漁に使用された丸木舟は、国の重要有形民俗文化財として田沢湖郷土史料館に保存される。

 湖岸には一大凝灰岩盤の突出した御座石(ござのいし)、伝説の辰子(たつこ)姫の像などがあり、田沢湖抱返(だきがえ)り県立自然公園になっている。湖一周の定期バスがあり、東岸の白浜からは冬期をのぞき湖上一周の遊覧船も発着する。

[宮崎禮次郎]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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