福知山[市](読み)ふくちやま

百科事典マイペディア 「福知山[市]」の意味・わかりやすい解説

福知山[市]【ふくちやま】

京都府中部の市。1937年市制。中心市街は福知山盆地西部,由良川と支流土師(はぜ)川の合流点にあって由良川水運の要地であったが,1579年明智光秀の築城後城下町としても発展。北部大江山付近は,丹後天橋立大江山国定公園に属する。山陰本線,舞鶴若狭自動車道が通じ,福知山線,北近畿タンゴ鉄道が分岐する。大正期に製糸工場ができ工業化がはじまった。1974年長田野工業団地が完成,精密機器,金属,機械,電機などの工場が立地,製造品出荷額の伸びが著しい。農業は減少しているが,米作を中心に,キュウリ,豆,茶を栽培,たけのこも産する。丹波国天田郡の式内社4座(生野神社・奄我神社・天照玉命神社・荒木神社)がすべて市域にあり,ほかに城下の家中町人が信仰した朝暉(あさひ)神社・一宮(いっきゅう)神社がある。市域の北部,もと丹波・丹後境であった三岳(みたけ)山は古くから山岳霊場として開かれ,蔵王権現(現三嶽神社)がまつられていた。古刹に臨済宗南禅寺派醍醐寺・長安寺,高野山真言宗金光(きんこう)寺・威光(いこう)寺・観音寺,臨済宗妙心寺派天寧(てんねい)寺などがある。2006年1月加佐郡大江町,天田郡夜久野町,三和町を編入。552.54km2。7万9652人(2010)。→福知山
→関連項目雀部荘福知山線

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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