絡み(読み)カラミ

デジタル大辞泉 「絡み」の意味・読み・例文・類語

からみ【絡み/×搦み】

巻きつくこと。
言いがかりをつけること。「―上戸じょうご
密接に関連していること。また、入り組んだ関係。「予算との―があって実現は難しい」→がらみ
俗に、交流。「一度も―がない人」→からむ4
歌舞伎演出で、主役の強さなどを強調するため、捕り手・軍兵などに扮した端役はやくが主役にからむこと。また、その役。
[類語]関係関連連関連係相関関与交渉かかわりつながり結び付き掛かり合い引っ掛かり当該当事掛かりっきり(―する)関するかかわるかかまつわるかかずらあずか絡む掛かり合う関わり合う巡るかまける

がらみ【絡み/×搦み】

[接尾]
年齢値段を表す数詞に付いて、だいたいその見当、その前後であるという意を表す。「五十―の男」「千円―の品」
名詞に付いて、そのものをくるめて、それと一緒に、の意を表す。「袋―売る」
「刀を取りて、鞘―うたんとす」〈甲陽軍鑑・二〇〉
名詞に付いて、それと密接に関連していることを表す。「派閥―の人事

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絡み」の意味・読み・例文・類語

からみ【絡・搦】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「からむ(絡)」の連用形の名詞化 )
  2. 巻きつくこと。
    1. [初出の実例]「千筋の引づなからみのくさり」(出典:浄瑠璃・唐船噺今国性爺(1722)下)
  3. 相撲のからみ投げ。また、男女の房中での色事。
    1. [初出の実例]「色の土俵のせきと関、四十八手はまだなこと。新手をもってお客をば、投もからみもするなれど」(出典:人情本・春色辰巳園(1833‐35)初)
  4. 無理を言ったり、言いがかりをつけたりして困らせること。
    1. [初出の実例]「我大通の道は〈略〉悪振(いやみ)邪工(カラミ)の無理(こじつけ)を止め我心を察して他(ひと)の心を察するの義」(出典:洒落本・大通禅師法語(1779))
  5. 入り組んだ事情。めんどうな事柄
    1. [初出の実例]「なるほど先の面(つら)が悪ひと、からみがなくて遊びよふ御ざりやす」(出典:洒落本・美地の蠣殻(1779))
  6. 歌舞伎、舞踊劇などで、主役を引きたてる役、または演出法。軍兵、捕り手、花四天(はなよてん)などがある。とりまき。とったり。
  7. 相場がある一定の値段の前後にあること。→絡(がらみ)。〔模範新語通語大辞典(1919)〕

がらみ【絡・搦】

  1. 〘 接尾語 〙
  2. 名詞に付けて、そのものをくるめて、そのものといっしょに、の意を表わす。ぐるみ。
    1. [初出の実例]「刀を取て、さやがらみうたんとす」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品一〇)
  3. 年齢、値段を示す数詞に付けて、だいたいその見当、その前後、の意を表わす。値段の場合は多く相場で用いる。「五十がらみの人」
    1. [初出の実例]「カラミ 搦み。〈略〉二円搦(ガラ)みと云へば二円内外のこと」(出典:模範新語通語大辞典(1919)〈上田景二〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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