(読み)チャク

デジタル大辞泉の解説

ちゃく【著】[漢字項目]

ちょ

ちょ【著】

書物を書きあらわすこと。また、その書物。著書。「新進作家のになる書物」
明らかであること。
「微を見ること―の如くなったならば」〈中島敦・名人伝〉

ちょ【著】[漢字項目]

[音]チョ(呉)(漢) チャク(漢) ジャク(ヂャク)(呉) [訓]あらわす いちじるしい つく つける
学習漢字]6年
〈チョ〉
書きつける。書物にあらわす。「著作著者著述著書著録共著編著
あらわした書物。「遺著旧著高著新著拙著大著名著
目立つ。いちじるしい。「著効・著聞著名顕著
〈チャク〉つく。つける。「著心・著到」
[補説]「着」はもと「著」の俗字であるが、を「著」、を「着」と使い分けるようになった。
[名のり]あき・あきら・つぎ・つぐ

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大辞林 第三版の解説

ちょ【著】

書物を書くこと。また、書物。著作。 「森鷗外の-」
明らかであること。顕著。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

いち‐じる・し【著】

〘形ク〙 (「いち」は、勢いの盛んな意、「しるし」は、はっきりしている意。古くは「いちしるし」) =いちじるしい(著)
※書紀(720)孝徳即位前(北野本訓)「皎(イチシル)きこと日月の如し」
※源氏(1001‐14頃)若菜上「かやうにききていかにいちしるく思ひあはせ給はん」
※日葡辞書(1603‐04)「Ichixirǔ(イチシルウ)
人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)初「元来(もとより)当社の神徳は、古(いにしへ)より明白(イチジル)く」
[語誌]「いちしろし」が古い形とされる。中古以降「いちしるし」の語形が中心となるが、「観智院本名義抄」には「いちしろし」の例もある。中世に入り「いちじるし」の例も見られるようになるが、「日葡辞書」にあるような清音の形が普通の言い方であったか。

いち‐じるし・い【著】

〘形口〙 いちじるし 〘形シク〙 (ク活用の「いちじるし」がシク活用に転じたもの) 物事が目だってはっきりしている。明白である。顕著である。また、人についてその性情の顕著なさまをいう。
源平盛衰記(14C前)三「入道もいちじるしき人にて、思ひ直さるる事も有りなん」
※黄表紙・金々先生栄花夢(1775)「そもそも目黒不動尊は霊験いちじるしく」
[語誌]「源平盛衰記」や抄物にはク活用とシク活用の例が併存する。近世においてもク活用が多く、シク活用が一般化したのはかなり後のようである。→「いちじるし(著)」の語誌。
いちじるし‐さ
〘名〙

いち‐しろ・し【著】

〘形ク〙 (「いちじるし(著)」の古形) =いちじるしい(著)
※万葉(8C後)一七・三九三五「隠沼(こもりぬ)の下ゆ恋ひ余り白波の伊知之路久(イチシロク)出でぬ人の知るべく」
※観智院本名義抄(1241)「皛 アキラカナリ アラハス ウツ イチシロシ」

しる・し【著】

〘形ク〙
① はっきりしている。他からきわだっている。明白である。いちじるしい。
※書紀(720)允恭八年二月・歌謡「我が夫子が 来べき宵なり ささがねの 蜘蛛のおこなひ こよひ辞流辞(シルシ)も」
※源氏(1001‐14頃)澪標「六位の中にも、蔵人は青色しるく見えて」
② 特に、妊娠の徴候がいちじるしい。
※源氏(1001‐14頃)若紫「三月になり給へば、いとしるき程にて人々見たてまつりとがむるに」
③ あらかじめ言った事や思った事の通りの結果がはっきりあらわれる。
※落窪(10C後)一「さる事はありなんやと思ふもしるく」
※方丈記(1212)「世の乱るる瑞相とか聞けるもしるく」
④ 努力したかいが明らかに現われる。
催馬楽(7C後‐8C)藤生野「標(し)めはやし いつき祝ひし之留久(シルク) 時にあへるかもや 時にあへるかもや」
しる‐げ
〘形動〙
しる‐さ
〘名〙

しろ・し【著】

〘形ク〙 =しるし(著)
狭衣物語(1069‐77頃か)二「あかつき月夜のさやかなるに、いとしろうさらぼひて」

ちょ【著】

〘名〙
書物を書きあらわすこと。また、その書物。著述。著作。著書。
※史記抄(1477)一一「李斯が、是は韓非が著でさう、今韓にいきさふと云たほどに」
② 明らかであること。明瞭。顕著。
※名人伝(1942)〈中島敦〉「小を視ること大の如く、微を見ること著(チョ)の如くなったならば」

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