行届く(読み)ユキトドク

デジタル大辞泉 「行届く」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐とど・く【行(き)届く】

[動カ五(四)]
すべてに行き渡る。すみずみまで注意が届く。いきとどく。「掃除が―・く」「万事に―・いた人」
ある程度、また、ある所に至りつく。およぶ。到達する。
女郎総数は、…なかなか―・く事ではない」〈浮・元禄大平記〉
[類語]行き渡る出回る広がる広まる流布るふする伝播でんぱする浸透する波及する弥漫びまんする蔓延まんえんする伸展する発展する心配り配慮気配り心遣い気遣い心掛け顧慮細心気兼ね屈託心配注意目配り高配気遣う気を遣う気を利かせる気を配る心を配る心を砕く目が届く

いき‐とど・く【行(き)届く】

[動カ五(四)]ゆきとどく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「行届く」の意味・読み・例文・類語

ゆき‐とど・く【行届】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. ある所、また、ある程度に至りつく。到達する。およぶ。いきとどく。
    1. [初出の実例]「御ほうこうのみちにやしんなくもえたち、ゆきとどくにをひては」(出典:こんてむつすむん地(1610)一)
  3. あまねくゆきわたる。万事にぬけめなくする。すみずみまで気がつく。用意周到である。いきとどく。
    1. [初出の実例]「何から何までも行届いた、あの様な御方が恐らく天が下に又と二人は有るまい」(出典:虎寛本狂言・素襖落(室町末‐近世初))

いき‐とど・く【行届】

  1. 〘 自動詞 カ行五(四) 〙
  2. 先方に達する。到達する。とどく。
  3. すみずみまで気がつく。万事にぬかりなくする。ゆきとどく。
    1. [初出の実例]「どこまでも恩恵のかをこまかひいきとどいたる事よぞ」(出典:史記抄(1477)八)
  4. 道路鉄道通信網などがすみずみまで行きわたっている。
    1. [初出の実例]「鉄道の設極めて行きとどき」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉七)

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