細心(読み)サイシン

デジタル大辞泉 「細心」の意味・読み・例文・類語

さい‐しん【細心】

[名・形動](スル)
細かいところまで心を配ること。また、そのさま。「細心な(の)注意を払う」「細心に事を運ぶ」
「かく―して組み立てたるを、まことの名作とはいうなり」〈鴎外訳・即興詩人
気が小さいこと。また、そのさま。小心。
「よわよわしい、―らしい、腰のひくそうな、恰好」〈宇野浩二・晴れたり君よ〉
[派生]さいしんさ[名]
[類語]細かい丁寧こまやか木目きめ細か綿密細緻さいち緻密繊細デリケートデリカシー鋭敏過敏敏感神経質多感聡い感じ易いセンシティブエモーショナルナーバス心配り配慮気配り心遣い気遣い心掛け顧慮気兼ね屈託心配注意目配り高配気遣う気を遣う気を利かせる気を配る心を配る心を砕く目が届く行き届く心して心する慎重手堅い用心深い入念念入りくれぐれくれぐれもとっくりとくとよくよくつくづくしげしげじっくり丹念克明周到みっしりみっちりつらつら

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精選版 日本国語大辞典 「細心」の意味・読み・例文・類語

さい‐しん【細心】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ( ━する ) 注意深く、細部にまで心をくばること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「その悪たる、知らぬもの多し。なほも細心に護持すべき戒なり」(出典:十善法語(1775)五)
    2. 「故に若し其仔細を知らんと欲する者は、乞ふ之を実事問題の意見に細心せよ」(出典:政党評判記(1890)〈利光鶴松〉五)
    3. [その他の文献]〔紅楼夢‐三四回〕
  3. 気が小さいこと。小心であること。心が偏狭であること。また、そのさま。小胆
    1. [初出の実例]「誠実律義なる賈人(こじん)純良無垢なる青年、細心(サイシン)翼々たる循吏」(出典:如是放語(1898)〈内田魯庵〉)

こま‐ごころ【細心・小間心】

  1. 〘 名詞 〙 細かい事に心づくこと。注意が行きとどいていること。また、その心根さいしん
    1. [初出の実例]「主が主なれば家老で候とて、諸事に細(コマ)心の付やつが独もない」(出典:浄瑠璃仮名手本忠臣蔵(1748)三)

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普及版 字通 「細心」の読み・字形・画数・意味

【細心】さいしん

細密

字通「細」の項目を見る

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