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記紀歌謡 ききかよう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

記紀歌謡
ききかよう

古事記』および『日本書紀所収歌謡の総称。『古事記』に 112首 (一説に 113首) ,『日本書紀』に 128首あるが,多少詞句を変えながらも重複するものがあり,実数は約 200首。所収文献の伝説などに合せてつくられたもの,個人の抒情詩としてつくられたものも少くないが,中心をなすものは,実際に歌われ,ある場所に関して奉仕的機能をもつ歌謡であったとみられる。国見,国ぼめ,歌垣関係の歌謡をはじめ,大嘗会 (だいじょうえ) の歌謡,酒宴歌謡,家 (宮) ぼめの歌謡など,儀礼,ことに宮廷儀礼に関係をもつものが多い。歌体の点では,長歌短歌旋頭歌片歌があるが,長歌にはいわゆる定型長歌になっていないものが多く,この点でも『万葉集』以前の段階を示している。

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デジタル大辞泉の解説

きき‐かよう〔‐カエウ〕【記紀歌謡】

古事記日本書紀に記載されている歌謡。重複分を除くと約190首で、上代人の日常生活全般を素材とし、明るく素朴で民謡的要素が強い。歌体は片歌(かたうた)から長歌までさまざまだが、定型・五七調はまだ成立していない。

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百科事典マイペディアの解説

記紀歌謡【ききかよう】

古事記》《日本書紀》所載の歌謡の総称。重複を除いて約200首。万葉時代およびそれ以前の日本の歌の最も古い姿をとどめる。記紀では多く物語・説話と結びついているが,もとはなんらかの由緒をともないつつ独立して伝承されていた歌が,記紀の編纂(へんさん)者によって物語にとりこまれたものだろう。
→関連項目琴歌譜和歌

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世界大百科事典 第2版の解説

ききかよう【記紀歌謡】

〈記紀〉つまり《古事記》《日本書紀》の2書に収められた歌謡を〈記紀歌謡〉と呼ぶ。《万葉集》の時代(7~8世紀)およびそれ以前の,日本の最も古い歌の姿を示すものである。歌の数は《古事記》に112首,《日本書紀》に128首見られるが,ほぼ同一の歌で記紀の双方に出てくるもの40~50首を含むので,約200首前後が記紀歌謡の実数としてよい。記紀の叙述は神話,伝説にはじまって7~8世紀の時期に及んでおり,その各所に歌謡が含まれるが,7~8世紀のものを除く大部分は叙述された時代の所産とはなしがたい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

記紀歌謡
ききかよう

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