(読み)ノウ

デジタル大辞泉 「農」の意味・読み・例文・類語

のう【農】[漢字項目]

[音]ノウ(呉)
学習漢字]3年
土地を耕して作物を作ること。「農園農家農学農業農具農耕農作農村農民営農帰農酪農半農半漁
農民。「篤農貧農富農自作農
[名のり]あつ・たか・たみ・とき・とよ・なる

のう【農】

農業。農作。
農業に従事する人。農民。「士工商」

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精選版 日本国語大辞典 「農」の意味・読み・例文・類語

のう【農】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 農業。農作。なりわい。
    1. [初出の実例]「詔曰、軒冕之群、受代耕之祿有秩之類、无於民農」(出典:続日本紀‐慶雲三年(706)三月丁巳)
    2. [その他の文献]〔書経‐洛誥〕
  3. 農業に従事する人。農民。農夫。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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普及版 字通 「農」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

(異体字)
20画

[字音] ノウ
[字訓] たがやす・つとめる・あつい

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
金文字形は田+辰(しん)。辰は蜃器。古くは蜃(しん)(はまぐり)など貝の切片を耕作の器に用いた。・耨(じよく)は草切ることをいう。〔説文〕三上に「す人なり」(段注本)とし、字を「(しん)に從ひ、(しん)聲」とするが、声が合わず、〔伝〕に凶(きよう)声とするのも声が異なる。卜文の字形は林と辰とに從い、もと草(草はら)を辟(ひら)くことを示すものであろう。のち林の部分が艸になり、田になり、曲はさらにその形の誤ったものである。は膿(のう)・(じよう)系統の字で、濃密の意。もと農と関するところはない。

[訓義]
1. たがやす、たづくり、たはたをたがやす。
2. のうふ、たはたをつくる人、たみ。
3. つとめる、はげむ、いそしむ。
4. あつい、てあつい、こまやか。

[古辞書の訓]
名義抄〕農 ナリハヒ

[声系]
〔説文〕に農声として・濃・・膿など六字を収める。おおむね濃厚・濃密なものの意がある。

[語系]
農num、男nmは声近く、〔説文〕十三下に「男は夫なり」とあって、男はもと農夫を意味した。五等の爵の男は、農事管理者をいう。

[熟語]
農役・農家・農歌・農稼農閑・農器・農期・農業・農具農芸・農隙・農月農工・農功・農耕農郊農墾・農作・農蚕・農志・農事・農時・農収・農穣農穡農植農殖農稷・農人農政・農星・農節・農桑・農丁・農帝・農奴・農畔・農夫・農畝農圃・農末・農民・農務・農野・農吏・農力・農廩
[下接語]
勧農・監農・祈農・帰農・耕農・興農・豪農・山農・司農・就農・小農・上農・先農・善農・大農・督農・篤農・貧農・赴農・兵農・勉農・務農・明農・酪農・良農・隷農・老農・労農

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

世界大百科事典(旧版)内のの言及

【士農工商】より

…元来は中国の古典に起源する言葉であるが,近世の国制を中国古代の封建制になぞらえて理解しようとした儒学者などによって使用されたのをきっかけに,江戸時代の国家,社会に関する支配イデオロギー上の重要なキーワードとして広く一般に使用されるようになった。中国の古典では,士農工商の四民は国の石民,すなわち国の本で柱の礎石のごとくであり(《管子》),また学をもって位に就いている者を士といい,土地を耕して穀物を作るのを農といい,技巧をふるって器物を作るのを工といい,財貨を流通させる者を商という(《漢書》)とされている。日本では《神皇正統記》が《漢書》と同じ意味で四民という言葉を使っているが,士を官に仕えるものとするなど,兵農分離以前のこの段階では中国の概念の直訳にとどまっている。…

※「農」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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