つんつん(読み)ツンツン

デジタル大辞泉 「つんつん」の意味・読み・例文・類語

つん‐つん

[副](スル)
無愛想にとりすましているさま。「つんつんしていてろくに返事もしない」
においが強く鼻を刺激するさま。「消毒液のにおいがつんつんする」
先端勢いよく伸びているさま。また、とがったものがいくつも突き出ているさま。「つんつん(と)伸びる茎」「髪の毛つんつん(と)立てた若者
何度も軽く突いたり、軽く引っ張ったりするさま。「魚がつんつん(と)餌をつつく」
[類語]けんけんつんけんとげとげしいつっけんどんぷいとむしゃくしゃかんかんぷりぷりぷんぷんかちんかっかかりかりかっとぷんとつんと意地悪邪慳素気無すげなそっけないつれないよそよそしいにべないけんもほろろ冷たい気がないぎすぎすぶっきらぼうむげに意地悪い・取り付く島も無い・ないがしろ白い目で見るかろんずる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「つんつん」の意味・読み・例文・類語

つん‐つん

  1. [ 1 ] 〘 副詞 〙 ( 「と」を伴って用いることもある )
    1. 勢いよくはねあがるさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「いとどおそろしくて、つんつんとかみへをどりたるが、其後はもとの心になりて」(出典:今物語(1239頃))
    2. とりすまして、あいそのないさま、不機嫌でぶあいそうなさまを表わす語。つんけん。つんと。
      1. [初出の実例]「又つんつんしるか、かほよ御前どの」(出典:滑稽本・狂言田舎操(1811)下)
    3. とりすまして勢いよく行動するさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「娘も所為(わざ)とすねて遠くへはなれ、つんつんと歩行(あるく)」(出典人情本・英対暖語(1838)初)
    4. 強烈な物の匂いが、つきさすように鼻を刺激するさまを表わす語。つんと。
      1. [初出の実例]「粉鼻(こなはな)の方さへえって、鼻つんつんして仕やうありゃしねえや」(出典:土(1910)〈長塚節〉一四)
    5. 三味線をつまびく音を表わす語。
      1. [初出の実例]「もっぱら三味線だけをペンペン、ツンツン弾いて」(出典:いろは交友録(1953)〈徳川夢声〉と)
    6. とがったものがいくつも突き出ているさまを表わす語。
      1. [初出の実例]「角をつんつんつき出したような屋根」(出典:地を潤すもの(1976)〈曾野綾子〉五)
  2. [ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用 〙 とりすましていてぶあいそうなさま。
    1. [初出の実例]「仮にもお客につんつんな床あしらひは嗜み事」(出典:浄瑠璃・いろは蔵三組盃(1773)八)

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