かっと(読み)カット

デジタル大辞泉 「かっと」の意味・読み・例文・類語

かっ‐と

[副](スル)《古くは「くわっと」と表記》
激しく燃え上がったり、強く照らしたりするさま。また、急に明るくなるさま。「太陽がかっと照りつける」
怒り・恥ずかしさなどのあまり頭に血がのぼるさま。急に興奮するさま。「頭がかっとなる」「すぐかっとする性質」
目・口などを大きく開くさま。「目をかっと見開く」
物事を思いきってするさま。
「大名になったらば汝には―扶持ふちをして」〈虎清狂・鈍根草〉
[類語](1めらめらぼうぼうかっかかんかんぼっと炎炎ぱっとぽっぽぱちぱち猛火烈火炎上大火火の海丸焼け全焼火だるま燃え盛る燃え広がる燃え上がる燃え立つ/(2のぼせる興奮激昂逆上激する上気熱狂熱中高揚感奮激発ぷいとむしゃくしゃぷりぷりぷんぷんかちんかりかりぷんとつんとつんつんつんけんけんけんけんもほろろつっけんどん邪険ぷっつん堪え難いたまらない忍び難いやりきれないかっかけんか腰ちゃぶ台返しエキサイトフィーバー(―する)高ぶるいきり立つはやり立つわくわくするぞくぞくするどきどきするのぼせ上がる血迷う血走る喧嘩早い喧嘩っぱや癇癪かんしゃく癇癖癇性ヒステリック虫気怒り腹立ち憤り怒気瞋恚しんい憤怒ふんど・ふんぬ憤懣ふんまん鬱憤うっぷん義憤痛憤悲憤憤激憤慨ふんがい立腹激怒逆鱗げきりん憤ろしい腹立たしい業腹ちゅうっ腹やけっ腹悲憤慷慨短気気短短慮せっかち性急気早気が短い気忙しい直情径行怒りっぽい切れる席を蹴る堪忍袋の緒が切れる怒り心頭に発する瞬間湯沸かし器/(3ぱっちりぱちり瞠目どうもく瞠若どうじゃく目を目を見張る

カット(cut)

[名](スル)
切ること。切断すること。「テープカット
一部分を削ったり、省いたりすること。削除。「一部カットして放映する」「賃金をカットする」
髪を切り整えること。また、切り整えた形。「前髪を短くカットする」「ショートカット
洋裁で、生地を裁つこと。裁断。
宝石やガラス器などを削磨すること。
ダイヤモンドの鑑定指標の一つ。研磨の仕上がりや形を5段階で評価する。→4C
テニス・卓球などで、ボールを斜めに切るように打って逆回転を与えること。→アンダーカット1
球技で、送球やパスを、別の選手が途中で捕球したり、さえぎったりすること。
野球で、打者が、打ちにくい球に軽くバットを当てて意識的にファウルにすること。
10 ゴルフで、打つ際にクラブフェースが飛球線に対して外側から内側へ抜けていく状態。
11 映画・テレビでのひと続きの場面。ショット。「名画のワンカットを思い出す」
12 印刷物に入れる小さい挿絵。
13 トランプで、一山のカードを二分または三分して上下を入れ替えること。
[類語](11場面シーン一齣ショット/(12挿絵挿画挿図口絵イラストレーション絵図絵画図画図絵素描イラストスケッチデッサンクロッキー

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精選版 日本国語大辞典 「かっと」の意味・読み・例文・類語

かっ‐と

  1. 〘 副詞 〙 ( 古くは「くゎっと」とも表記 )
  2. (たん)などを吐く音を表わす語。
    1. [初出の実例]「柘榴(じゃくろ)くゎっと吐き給へる所を打」(出典:申楽談儀(1430)面の事)
  3. 突然で、激しい動作、出来事などを、一般的に表わす語。ぱっと。ぐっと。
    1. [初出の実例]「傍(あた)りの土、一二尺が程くゎっと崩れて」(出典:太平記(14C後)一五)
  4. 急に大きく開くさまを表わす語。主に目や口を大きく開けるさまにいう。
    1. [初出の実例]「漢軍皆披靡、くゎっと、ひらけたぞ」(出典:史記抄(1477)六)
    2. 「三年か間ふさいだる両眼をくわっと見開き」(出典:幸若・いるか(室町末‐近世初))
  5. 怒って逆上したり、恥じたりして、顔に急に血の上るさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「くっとねたみのひたひの筋」(出典:浄瑠璃・松風村雨束帯鑑(1707頃)うばぞろへ)
  6. 光が急に一段と明るくなるさま、また、火の勢いが急に強くなるさまを表わす語。
    1. [初出の実例]「生薪のなましばをくゎっとたいてたき火をするか聊一快にしてよいそ」(出典:四河入海(17C前)二五)
    2. 「梅雨(さみだれ)の中に一日カッと晴れた日があった」(出典:田舎教師(1909)〈田山花袋〉四九)
  7. 思いきってことをするさま、気前よくはでにするさまなどを表わす語。景気よく。豪勢に。
    1. [初出の実例]「前足をくゎっと前へふんばって」(出典:史記抄(1477)一一)
    2. 「抹香をくっと御つかみ候て、仏前へ投懸け御帰り」(出典:信長公記(1598)首)

カット

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] cut )
  2. ( ━する ) 一部を切り取ること。
    1. (イ) 映画の製作において、よくない部分を切り捨てること。削除。また、切り取られたもの。文章についてもいう。〔音引正解近代新用語辞典(1928)〕
    2. (ロ) ダイヤモンドなどの宝石を多面体に削って仕上げること。また、その面のつけ方。
    3. (ハ) 髪の毛をはさみなどで切り整えること。また、その仕上がった様子。
      1. [初出の実例]「カットした軽い髪が鳥の上わ毛のように暖かく腕に触れている」(出典:女面(1958)〈円地文子〉二)
    4. (ニ) (給料など)当然与えられるべきものの一部を削ること。「賃金カット
  3. 映画などの撮影で、一つのカメラでいったん写し始めてから写し終わるまでの一場面。ショット(shot)ともいう。〔モダン用語辞典(1930)〕
    1. [初出の実例]「大東宝第一回オールスタアの『忠臣蔵』で、彼が大石内蔵之助、筆者が大野九郎兵衛で、立上って相対するカットがあったが」(出典:いろは交友録(1953)〈徳川夢声〉わ)
  4. 印刷物に組み入れる、小型の絵や図案。〔舶来語便覧(1912)〕
  5. ( ━する ) スポーツ用語。
    1. (イ) テニス、卓球などで、球を斜めに切るように打つこと。また、野球で、打者が打ちにくい球に軽くバットを当てて意識的にファウルにすること。〔アルス新語辞典(1930)〕
    2. (ロ) 野球で、守備のとき、他の野手に送られた送球を、途中で別の野手が手元にとどめること。
    3. (ハ) バスケットボールで、相手のパスを横取りすること。
  6. 舞踊の基本動作の一つ。上げている足を、体を支えている方の足にたたきつけるようにした瞬間、体を支えていた足を別の方向に上げること。
    1. [初出の実例]「優美なスライドと敏速なカットを交えた進行が再び旋回に返って行く」(出典:青年の環(1947‐71)〈野間宏〉一)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「かっと」の意味・わかりやすい解説

カット
Catt, Carrie Chapman

[生]1859.1.9. ウィスコンシンリポン
[没]1947.3.9. ニューヨーク,ニューロシェル
アメリカ合衆国の女性参政権運動と平和運動の指導者。キャットとも表記される。1881年からアイオワ州メーソンシティーの高等学校で校長を務め,最初の女性視学官となった。1887~90年アイオワ州女性参政権協会を組織し,1900~04年スーザン・B.アンソニーのあとを引き継いで全米女性参政権協会の会長を務めた。1905~15年選挙区に沿って組織を再編,1915年再度会長となり,以降没するまで組織の指導的役割を果たした。女性の参政権を認めるアメリカ合衆国憲法修正第19条の成立に尽力。1920年以降はおもに平和運動に力を注いだ。

カット
cut

(1) 新聞,雑誌,パンフレットなどの要所に入れて紙面にアクセントを与える装飾用挿図。通常ペンや筆を用いた単色のものが多く,内容的には具象,抽象,漫画的なものなど種々ある。 (2) フィルムのひとつながりをいう。特に,画面 (ショット) と画面の変り目切れ目を意識する場合に使う。

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IT用語がわかる辞典 「かっと」の解説

カット【cut】

コンピューターの操作画面において、指定した文字列や画像などを削除すること。◇「切り取り」ともいう。指定したデータを削除し他の位置に転写する操作を「カットアンドペースト」という。⇒カットアンドペースト

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百科事典マイペディア 「かっと」の意味・わかりやすい解説

カット(映画)【カット】

映画用語。中断なく撮影された一連のフィルム(ショット)が編集の対象とされるとき,カットという。日本ではカットとショットをあまり区別しない。
→関連項目カットバック

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「かっと」の解説

カット

画像などの選択部分を取り除くこと。Windowsでは切り取り、Mac OSではカットと呼ぶ。取り除いた部分は、一時的にクリップボードに保存され、指定した場所にペーストできる。

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世界大百科事典(旧版)内のかっとの言及

【トランプ】より

…(3)カードが適切に切られた確認と親の不正防止のため,親の隣の人がカードを二つに分け,その上下を入れかえる。これをカットという。(4)カードを配る(ディール)。…

※「かっと」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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