出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…一方,〈自〉という漢字は鼻をかたどったもので,鼻を指さして〈自分〉を示すことから,自分の意に転用された語であるという。このことは,〈自我〉という語が,本来,単なる主体を表すのではなく,そこに主体の主体自身への再帰的指示が含意されていることを示唆している。だからこそ,その語は,擬人的表現などの場合を除けば,自己意識をもったものにしか使われないのである。…
…この〈ヒュポケイメノン〉がラテン語ではsubjectum(下に投げ出されてあるもの)と訳され,〈シュンベベコス〉がaccidens(偶有性)と訳されて,〈基体‐属性〉というこのとらえ方は中世のスコラ哲学や,さらには近代哲学にもそのまま受けつがれてゆくのである。
【主観‐客観と主体‐客体】
〈ヒュポケイメノン〉のラテン訳であるsubjectumという言葉は,スコラ哲学や近代初期の哲学においては,それ自体で存在し,もろもろの作用・性質・状態を担う〈基体〉という意味で使われていた。ホッブズやライプニッツは魂をsubjectumと呼んでいるが,それも感覚を担う基体という意味においてであり,そこには〈主観〉という意味合いはない。…
※「主体」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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