オーリック(読み)おーりっく(英語表記)Georges Auric

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オーリック」の意味・わかりやすい解説

オーリック
おーりっく
Georges Auric
(1899―1983)

フランスの作曲家。10代のなかばころパリ音楽院、スコラ・カントルムで学びながら、サティミヨー、オネゲルらの知遇を得、1920年に結成された「六人組」の一員となり、詩人ジャン・コクトーとの親交を深めた。映画音楽、バレエ音楽、管弦楽曲、ピアノ曲、歌曲など活動範囲は広いが、共通していることは、軽妙で洗練された旋律、和声、リズム構造で、サティ、ストラビンスキー、ときにはスクリャービンらの影響を感じさせる。代表作にバレエ曲『水夫』(1925)および『フェードル』(1948)、映画音楽に『詩人の血』(1930)、『自由を我等(われら)に』(1931)、『オルフェ』(1949)、『赤い風車』(1952)、そしてピアノ・ソナタヘ長調(1930~31)などがある。

[細川周平]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オーリック」の意味・わかりやすい解説

オーリック
Auric, Georges

[生]1899.2.15. ロデーブ
[没]1983.7.23. パリ
フランスの作曲家。「六人組」の一人。パリのスコラ・カントールムで作曲を V.ダンディに学ぶ。 E.サティ,ストラビンスキーに影響を受け,知的な作品を書き,特に劇場音楽にすぐれた才能を示す。また J.コクトー,R.クレール監督らの映画の作曲も行なっている。『美女野獣』『自由を我等に』などが有名。 1962年パリ・オペラ座芸術監督就任

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