さくら(市)(読み)さくら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「さくら(市)」の意味・わかりやすい解説

さくら(市)
さくら

栃木県中東部にある市。2005年(平成17)、塩谷郡(しおやぐん)氏家町(うじいえまち)と喜連川町(きつれがわまち)が合併して市制施行、さくら市となる。西端を流れる鬼怒(きぬ)川沿いに平野が広がり、北部は高原(たかはら)山から延びる丘陵地となっている。JR東北本線(宇都宮線)のほか、国道4号、293号が通じる。喜連川は、中世には塩谷氏、近世には喜連川氏(足利(あしかが)氏の血縁で、四品格式10万石)の城下町で、奥州街道の宿場町として繁盛した。また氏家も奥州街道の宿場町で、阿久津河岸(あくつかし)は鬼怒川舟運の起点であった。農業は稲作が中心で、野菜栽培、畜産、ハウス園芸などが盛ん、またシイタケの菌床栽培も行われている。工業は、喜連川工業団地と蒲須坂(かますざか)工業団地があり、自動車工業、紙製品、金属加工、食品工業などの企業が進出している。喜連川温泉、鋸(のこぎり)のコレクションを収蔵した「さくら市ミュージアム」、ゴルフ場などがある。また、勝山城跡、鬼怒川堤防の桜堤、早乙女(そおとめ)の桜並木、お丸山公園など、サクラの名所が多い。面積125.63平方キロメートル、人口4万4513(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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