(読み)はなせる

精選版 日本国語大辞典 「話」の意味・読み・例文・類語

はな・せる【話】

〘サ下一〙 (「はなす(話)」の可能動詞)
① 話すことができる。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉三「話せないとすれば〈略〉切角智識も無用の長物となる」
話し相手とするに足りる。物わかりがよく融通がきく。
浄瑠璃・歌枕棣棠花合戦(1746)三「コリャ咄せるぞ、面白い」

わ【話】

〘名〙 はなし。物語。特に、修行する者の手本となることば。
正法眼蔵(1231‐53)即心是仏「いはゆる即心の話をききて痴人おもはくは」
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「生死一大事のわを授け給ふ」

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デジタル大辞泉 「話」の意味・読み・例文・類語

はなし【話】

言葉を交わすこと。会話談話。また、声を出して言うこと。「が尽きない」「こそこそ
筋をたてて述べること。また、その内容。「のうまい人」「ためになる
話題。「は変わりますが」「をそらす」「難しいはやめよう」
うわさ。評判。「人のによれば」「国中が選挙で持ち切りだ」「だけで実現しない」
話し合うこと。相談すること。「ちょっとがある」「がこじれる」「がまとまる」「結婚
いきさつ。わけ。事情。「詳しいは知らない」「おはうかがっています」
物事道理。「の通じない人だ」「それではが逆だ」
(「咄」「噺」とも書く。「噺」は国字)人に聞かせるための作り話説話昔話落語など。「浦島太郎」「おの世界」「人情
こと。ことがら。前述の内容をさしていう。「こんなになるまでほうっておいたとは、まったくひどいだ」「いやはやあきれただね」
[下接語](ばなし)浮世話打ち明け話内輪話裏話うわさ大話御伽おとぎおどけ話落とし話思い出話音曲咄おんぎょくばなし怪談ばなし楽屋話掛け合い話軽口話愚痴話小話こそこそ話こぼれ話三題ばなし仕方話した芝居ばなし地咄じばなし自慢話世間話高話立ち話たとえ話茶話茶飲み話作り話辻噺つじばなし伝え話つや内証ないしょ長話人情話惚気のろけ馬鹿話ひそひそ話一口話一つ話身の上話土産みやげ昔話無駄話与太話四方山よもやま別れ話笑い話
[類語](1語らい話し合い会話談話対話対談懇話懇談面談歓談雑談談笑閑談カンバセーション/(5相談話し合い打ち合わせ下相談談合合議協議商議評議評定ひょうじょう鳩首きゅうしゅ凝議ぎょうぎ内談示談用談来談商談額を集める膝を交える話し合う打ち合わせるはかはからう/(8物語叙事ストーリーお話作り話虚構フィクション説話小説口碑こうひ伝え話昔話民話伝説言い伝え

わ【話】[漢字項目]

[音](慣) [訓]はなす はなし
学習漢字]2年
〈ワ〉
はなす。しゃべる。「話術話法会話懇話手話対話談話電話独話
はなし。筋立てて語られたもの。「話題逸話佳話寓話ぐうわ訓話実話笑話神話説話挿話童話秘話民話夜話
ことば。「官話白話
〈はなし(ばなし)〉「裏話小話昔話無駄話

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