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 カ

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デジタル大辞泉の解説

か[五十音]

五十音図カ行の第1音。軟口蓋の無声破裂子音[k]と母音[a]とから成る音節。[ka]
平仮名「か」は「加」の草体。片仮名「カ」は「加」の偏。
[補説]歴史的仮名遣いの合拗音「くゎ」は現代仮名遣いでは「か」と書く。「くゎじ(火事)」は「かじ」、「くゎがく(科学)」は「かがく」など。

か[副]

[副](主に「かく」と対比した形で用いられ)あのように。
「上つ瀬に生ふる玉藻は下つ瀬に流れ触らばふ玉藻なす―寄りかく寄り」〈・一九四〉

か[副助・終助・並助・係助]

[副助]種々の語に付く。
(疑問語に付いて、または「…とか」の形で)不確かな意を表す。「どこで会った」「彼も来ると言っていた」
疑いの気持ちで推定する意を表す。「心なし顔色がさえないようだ」「気のせい彼女のひとみがぬれているように思われる」
(「かもしれない」「かもわからない」の形で、または「かも」の形で終助詞のように用いて)不確かな断定を表す。「急げば間に合うもしれない」「やってはみるが、だめもわからないからね」
[終助]文末にある種々の語に付く。
質問や疑問の意を表す。「君も行きます
反語の意を表す。「いいかげんな意見にどうして賛成できよう
難詰・反駁(はんばく)の意を表す。「そんなこと知るもの
勧誘・依頼の意を表す。「そろそろ行こう」「手伝っていただけません
(多く「…ないか」の形で)命令の意を表す。「はやく歩かない」「よさない
驚きや感動の気持ちを表す。古語では、多く「も…か」の形をとる。「だれかと思ったら、君だったの」「なかなかやるじゃない
「浅緑糸よりかけて白露を珠(たま)にもぬける春の柳―」〈古今・春上〉
引用した句の意味やある事実を確かめ、自分自身に言い聞かせる意を表す。「急がば回れ」「そろそろ寝るとする
[並助]
(「…か…か」または「…か…」の形で)いくつかの事物を列挙し、その一つ、または一部を選ぶ意を表す。「午後からは雨雪になるでしょう」
「都へのぼって、北野―、祇園―へ参ったとみえて」〈虎明狂・目近籠骨〉
(「…かどうか」「…か否か」の形で)疑いの意を表す。「公約が実現されるどう」「資格があるが問題だ」
(「…か…ないかのうちに」の形で)ある動作と同時に、または、引き続いて、別の動作の行われる意を表す。「横になるならないのうちに、もういびきをかいている」
(「…か何か」「…かどこか」「…か誰か」の形で)最初の「か」の上にある語と類似・同類のものである意を表す。「ライター火をつける物を貸して下さい」「喫茶店どこで話をしませんか」
[係助]体言・活用語の連体形・連用形、副詞、助詞などに付く。上代では活用語の已然形にも付く。
文中にあって係りとなり、文末の活用語を連体形で結ぶ。
㋐疑問を表す。
「かかる道はいかで―いまする」〈伊勢・九〉
㋑反語を表す。
「桃李(たうり)もの言はねば、たれとともに―昔を語らむ」〈徒然・二五〉
文末用法。
㋐疑問を表す。
「石見(いはみ)のや高角山の木の間よりわが振る袖を妹(いも)見つらむ―」〈・一三二〉
㋑反語を表す。
「心なき鳥にそありけるほととぎす物思ふ時に鳴くべきもの―」〈・三七八四〉
㋒(「(も)…ぬか」「(も)…ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないものかなあ。
「わが命も常にあらぬ―昔見し象(きさ)の小川を行きて見むため」〈・三三二〉
[補説]の「か」は、係助詞「や」と違って疑問語を含む文にも用いられる。中世後半になり、係り結びが行われなくなるとともに両者とも本来の性質を失い用いられなくなり、「か」は副助詞、さらに江戸時代以降は並立助詞としての用法も一般化する。また、「か」は「や」の衰退に伴ってその文末用法を拡大し、現代の終助詞としての用法に引き継がれている。

か[接頭]

[接頭]主として形容詞に付いて、意味を強め、語調を整える。「弱い」「細い」「黒い」

か[接尾]

[接尾]状態・性質を表す語または語素に付いて、そのような状態・性質であることを表す。多く、さらにその下に「に」または「だ(なり)」を伴って、副詞または形容動詞として用いられる。「さだ」「しず」「のど」「いささ

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大辞林 第三版の解説

五十音図カ行第一段の仮名。軟口蓋破裂音の無声子音と後舌の広母音とから成る音節。
平仮名の「か」は「加」の草体。片仮名の「カ」は「加」の偏。

( 副 )
〔多く「かく」と対で用いられる〕
あのように。 「宇奈比川清き瀬ごとに鵜川立ち-行きかく行き/万葉集 3991

( 副助 )
種々の語・語句に付く。
不確かな気持ちを表す。 「なんのこと-さっぱりわからない」 「なんだ-おかしいぞ」
疑いの気持ちを添えて、推量する時に用いる。「…かもしれない」の形をとることがある。 「気のせい-少し寒くなった」 「彼の話は本当-もしれない」
( 係助 )
種々の語・語句に付いて、文末の述語を連体形で結ぶ。普通、上に疑問語がくる。
疑い・問いかけの気持ちを表す。 「いかに思ひて-、なんぢら難かたきものと申すべき/竹取」
不定の気持ちを表す。 「いづれの御時に-、女御更衣あまたさぶらひ給ひける中に/源氏 桐壺
反語の気持ちを表す。「かは」「かも」となることが多い。 「世の中はなに-つねなる/古今 雑下」 「鳶とびのゐたらんは、何-は苦しかるべき/徒然 10
( 並立助 )
体言や用言、その他の語に付く。いくつかのものを並べあげて、そのうちの一つを選ばせたり、そのいずれともはっきりしないさまを述べたりするのに用いる。
「…か…か」の形で用いられる。 「 A - B -、まだ決まっていない」 「生-死-、それが問題だ」 「やる-どう-、はっきりしろ」
「…か…」の形で用いられる。 「私も以前一度-二度聞いたことがある」
( 終助 )
文末にある種々の語に付く。古語では活用する語の場合その連体形に付く。
疑い・問いかけの気持ちを表す。 「なぜ人間は死ぬのでしょう-」 「あなたはどなたです-」
確かめの気持ちを表す。 「いい-、しっかりやれよ」 「どうしても行くの-」
反語を表す。「う」「よう」を受けることが多い。 「果たしてそれが真実といえよう-」 「誰がそんなことする-い」
反駁はんばくする気持ちを表す。 「本当にそうでしょう-」
相手をなじる気持ちを表す。 「そんなことをする人があります-」 「人のいうことがわからないの-」
念を押す気持ちを添える。「…ではないか」の形をとることが多い。 「早く起きなさいといったではない-」
誘い・依頼の気持ちを表す。「う」「よう」「ない」などを受ける。 「コーヒーでも飲もう-」 「やってみようじゃない-」
遠回しに命令する気持ちを表す。「…たらどうか」の形をとることもある。 「あれこれ考えるよりやってみたらどう-」
独り合点の気持ちを表す。詠嘆・回想の気持ちが強い。 「『春はあけぼの』-、いい文句だな」 「そう-、失敗だったの-」
願望を表す。「…ないかな」の形をとることが多い。 「早く休みにならない-なあ」
詠嘆の気持ちを表す。多く、係助詞「も」と併用される。 「白露を珠たまにもぬける春の柳-/古今 春上
願望を表す。「てしか」「ぬか」「もが」などの形をとる。 → てしかもがぬか 〔「か」は古くは係助詞であった。その文中における用法は中世前期以後、次第に係りとしての性格を失っていき、中世後期以降副助詞としての用法が一般となる。また文末における用法は、係助詞「や」の衰退に伴い、終助詞としての用法が広く行われるようになった。並立助詞は近世江戸語以降の用法〕

( 接頭 )
主として形容詞に付いて、語調を整え意味を強める。 「 -弱い」 「 -細い」

( 接尾 )
状態・性質を表す語または造語成分に付いて、そのような状態・性質であることを表す。多くさらにその下に「に」または「だ(なり)」を伴って、副詞または形容動詞として用いられる。「おろ―」「しず―」「いささ―」など。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


五十音図第2行第1段の仮名。平仮名の「か」は「加」の草体から、片仮名の「カ」は「加」の偏からできたものである。万葉仮名では「加、架、迦、賀、嘉、可(以上音仮名)、蚊、鹿、香(以上訓仮名)」などが清音に使われ、「我、蛾、俄、峨、河、何、賀(以上音仮名のみ)」などが濁音に使われた(「何、賀」は清濁両用)。ほかに草仮名としては「(可)」「(閑)」「(家)」「(我)」「(駕)」などがある。
 音韻的には/ka/(濁音/ga/)で、奥舌面と軟口蓋(こうがい)との間で調音される無声破裂音[k](有声破裂音[g])を子音にもつ。ただし、中国、四国、九州および紀伊半島南部、愛知、新潟、群馬、埼玉、千葉県などの地域以外では、自立語の語頭以外の/g/の位置に、[]または[g]が現れるが、近年、東京語などでは、この発音が失われつつある。[上野和昭]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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