デジタル大辞泉 「はったり」の意味・読み・例文・類語 はったり[名] 1 相手を威圧するために、大げさな言動をしたり強気な態度をとったりすること。また、その言動。「はったりをかける」「はったりをきかせる」2 なぐること。また、おどすこと。「わごりょ達が喧嘩仕掛けて物取るを、―というて今はやるげな」〈浄・双蝶蝶〉[類語]偽り・嘘・法螺・そら・嘘っぱち・嘘八百・虚偽・偽善・まことしやか・二枚舌・虚・虚言・虚辞・そら言・そら音・もっともらしい・でたらめ・出任せ・出放題・荒唐無稽・事実無根・根も葉もない はったり[副] [副]1 まったく。すっかり。「―とうち忘れ、今日ふっと思ひ出し」〈浄・油地獄〉2 十分に。しっかり。「酒の燗―と致しまして」〈胆大小心録〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「はったり」の意味・読み・例文・類語 はったり 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )① ゆったりと十分であるさまを表わす語。(イ) 酒の燗(かん)の適当なさま。[初出の実例]「兼好もかんにんつよい世の中に〈西国〉 はったりとして一盃なる口〈由平〉」(出典:俳諧・胴骨(1678)何者)(ロ) ゆとりがあって、こせつかないさま。[初出の実例]「己に汚(けがれ)ぬやうにと計り思て、はったりと覚悟することがなかったぞ」(出典:絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初))② 動作や状態が急激に転換したり、ある動作・状態に集中したりとらわれたりするさまを表わす語。はたと。[初出の実例]「はったりと水に戸たつる氷かな〈好孝〉」(出典:俳諧・伊勢俳諧新発句帳(1659)冬) はっ‐たり 〘 名詞 〙 ( 動詞「はる(張)」の連用形に完了の助動詞「たり」が付いて一語化した語 )① なぐること。他人をおどすこと。② けんかなどをしかけて、金品を強奪すること。ゆすり。恐喝(きょうかつ)。また、強盗、追剥ぎをいう。〔浄瑠璃・双蝶蝶曲輪日記(1749)〕③ 相手をおどすようにおおげさに言ったり行動をしたりすること。実際以上に見せようとして、おおげさにふるまうこと。また、そのふるまい。[初出の実例]「化けて出る位のハッタリがあれば心配はねえ」(出典:花冷え(1938)〈久保田万太郎〉五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例