出鱈目(読み)デタラメ

デジタル大辞泉 「出鱈目」の意味・読み・例文・類語

でたら‐め【出×鱈目】

[名・形動]《さいころを振って、出たその目のままにする意》根拠がないこと。首尾一貫しないこと。いいかげんなこと。また、そのさまや、そのような言動。「出鱈目を言う」「出鱈目な(の)答えを教える」「数字出鱈目に並べる」
[派生]でたらめさ[名]
[補説]「出鱈目」は当て字
[用法]でたらめ・いいかげん――「その男は平気で、でたらめな(いいかげんな)ことを言う」、「でたらめな(いいかげんな)生活ぶり」のように勝手放題の意では、相通じて用いられる。◇「でたらめ」は思いつくまま勝手なことを言ったりしたりすることであり、「Aさんをめぐるうわさはでたらめだった」では「いいかげん」と置き換えられない。◇「いいかげん」は不徹底であったり投げやりで無責任であったりすることであり、「いいかげんな方法では解決できない」「いいかげんな態度をとる」などでは、「でたらめ」と言い換えられない。◇類似の語に「出まかせ」「めちゃくちゃ」「ちゃらんぽらん」がある。「出まかせ」は「口から出まかせを言う」のように勝手放題の意で、「めちゃくちゃ」は「めちゃくちゃな話」のように筋道の通らないの意で、「でたらめ」と相通じる。「ちゃらんぽらん」は無責任の意で、「いいかげん」と相通じる。
[類語]適当いい加減生半可ぞんざい投げ遣りちゃらんぽらん行きあたりばったり無責任安易甘い手ぬるい生ぬるい甘っちょろい手軽てがる安直杜撰ずさん放漫漫然閑却等閑とうかんなおざりお座なりおろそかゆるがせ粗末易きに付く人任せ天道任せ運任せ風任せ成り行き任せ無計画出たとこ勝負ぶっつけ本番手当たり次第片っ端から偽り法螺そら嘘っぱち嘘八百虚偽偽善まことしやかもっともらしい二枚舌はったり虚言出任せ出放題荒唐無稽事実無根根も葉もない虚辞そら言そら音

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精選版 日本国語大辞典 「出鱈目」の意味・読み・例文・類語

でたら‐め【出鱈目】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「出鱈目」は当て字 ) でまかせなこと。思いつくままに勝手なことを言ったり行なったりすること。いいかげんであること。また、そのさま。無軌道。
    1. [初出の実例]「右紅白粉にて四人の顔をでたらめに色々にくまどる」(出典:歌舞伎・韓人漢文手管始(唐人殺し)(1789)一)
    2. 「今夜は日待の事、みんな寄って、でたらめを語らうではないかいな」(出典:歌舞伎・月出村廿六夜諷(1821)大切)
    3. 「俺の頭は高等学校時代の出鱈目(デタラメ)の生活の為に、全く消耗し切って居る」(出典:無名作家の日記(1918)〈菊池寛〉)

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