はったり(読み)ハッタリ

デジタル大辞泉の解説

相手を威圧するために、大げさな言動をしたり強気な態度をとったりすること。また、その言動。「はったりをかける」「はったりをきかせる」
なぐること。また、おどすこと。
「わごりょ達が喧嘩仕掛けて物取るを、―というて今はやるげな」〈浄・双蝶蝶
[副]
まったく。すっかり。
「―とうち忘れ、今日ふっと思ひ出し」〈浄・油地獄
十分に。しっかり。
「酒の燗―と致しまして」〈胆大小心録

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

大辞林 第三版の解説

わずかなことを大げさに言ったり、ありもしない物事をあるように見せたりして他人を圧倒しようとすること。また、そういう言動。 -をきかせる -を言う -屋
おどして金品を強奪すること。 喧嘩仕掛けて物取るを-というて/浄瑠璃・双蝶蝶
まったく。すっかり。 それより-と打忘れ/浄瑠璃・油地獄
しっかりと。確かに。 気を-と持たしやんせ/浄瑠璃・袂の白絞
十分なさま。適当なさま。 酒の燗-といたしまして/胆大小心録

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (動詞「はる(張)」の連用形に完了の助動詞「たり」が付いて一語化した語)
① なぐること。他人をおどすこと。
② けんかなどをしかけて、金品を強奪すること。ゆすり。恐喝(きょうかつ)。また、強盗、追剥ぎをいう。〔浄瑠璃・双蝶蝶曲輪日記(1749)〕
③ 相手をおどすようにおおげさに言ったり行動をしたりすること。実際以上に見せようとして、おおげさにふるまうこと。また、そのふるまい。
※花冷え(1938)〈久保田万太郎〉五「化けて出る位のハッタリがあれば心配はねえ」
〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① ゆったりと十分であるさまを表わす語。
(イ) 酒の燗(かん)の適当なさま。
※俳諧・胴骨(1678)何者「兼好もかんにんつよい世の中に〈西国〉 はったりとして一盃なる口〈由平〉」
(ロ) ゆとりがあって、こせつかないさま。
※絅斎先生敬斎箴講義(17C末‐18C初)「己に汚(けがれ)ぬやうにと計り思て、はったりと覚悟することがなかったぞ」
② 動作や状態が急激に転換したり、ある動作・状態に集中したりとらわれたりするさまを表わす語。はたと。
※俳諧・伊勢俳諧新発句帳(1659)冬「はったりと水に戸たつる氷かな〈好孝〉」

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