デジタル大辞泉
「グリシン」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
グリシン
〘名〙 (glycine)
① アミノ酸の一つ。化学式 CH
2(NH
2)COOH 甘味のある白色の単斜晶系稜柱状結晶。ほとんどすべての
動物性蛋白質に含まれる。水には溶けるが、
有機溶剤にはほとんど溶けない。生体内では、いろいろの
代謝経路で前駆体および
最終産物として、
クレアチンや
ポルフィリンの合成、
解毒作用など各種の働きをもつ。医薬品や食品加工、また検出試薬などに用いられる。グリココル。アミノ酢酸。
② 写真用現像主薬。化学式 C8H9NO3 白色の有毒性粉末。水に溶ける。アルカリ性溶液として写真現像に用いられたが、現在はほとんど使われない。
グリシン
〘名〙 (大豆の学名Glycine max Merrill から) 大豆(だいず)。また、一般に、莢豆の類をいうことがある。
※冷笑(1909‐10)〈
永井荷風〉一五「西洋室の真白な食卓の白薔薇と菫と莢豆
(グリシン)の香
(かんば)しい花籠の前に」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
グリシン
Grishin, Viktor Vasil'evich
[生]1914.9.18. シェルプホフ
[没]1992.5.25.
ソ連の政治家。 1932年モスクワ測地技術学校,37年蒸気機関技術学校をそれぞれ卒業。 37年共産党加入,シェルプホフ機関庫所長代理に就任。 41年シェルプホフ地区党機関専従となった。 50~52年モスクワ市党委員会機械建設部長,52~56年同市党第二書記。 52年党中央委員。 56年全ソ中央労組評議会議長に就任,労組代表として多くの外国を訪問。 67年モスクワ市党第一書記,71年党政治局員。 86年解任。
グリシン
glycine
化学式 H2NCH2COOH ,略号 Gly 。動物性蛋白質に含まれているアミノ酸。柱状晶で,分解点 232~236℃。水に溶けるが,有機溶媒にはほとんど溶けない。種々の方法で合成されるが,フィブロインの主成分であるところから,この加水分解によっても製造される。医薬品や金属 (金,銅) の検出試薬として用いられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
グリシン
グリシン
glycine
aminoacetic acid.C2H5NO2(75.07).H2NCH2COOH.略号Gly.グリココルともいう.もっとも簡単なα-アミノ酸で,生体アミノ酸のなかで唯一不斉炭素原子をもたない.動物,植物にタンパク質構成アミノ酸として,または遊離の形で広く分布している.大豆ミール,くずまゆ,絹フィブロイン,ゼラチンなどの加水分解物からエチルエステル塩酸塩や金属塩として分離される.実験室的には,ホルムアルデヒドとシアン化水素とアンモニアから合成する(ストレッカーのアミノ酸合成),工業的には,モノクロロ酢酸とアンモニアから合成する.分解点292 ℃.pK1 2.34,pK2 9.60.pI5.97.苦味がある.医薬,食料品加工,ほかのアミノ酸の合成原料などに用いられる.[CAS 56-40-6]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
グリシン
C2H5NO2 (mw75.07).
グリココルともいう.略号Gly,G.不斉炭素原子をもたない.タンパク質の常在アミノ酸では最も分子量の小さいアミノ酸.各種タンパク質に含まれる可欠アミノ酸.ポルフィリン,プリン,クレアチン,グルタチオンなど重要な生体物質の生合成の原料でもあり,馬尿酸,グリココール酸の生成など解毒にも用いられる.食品添加物でもある.
出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報
グリシン【glycine】
アミノ酸の一種で、非必須アミノ酸。たんぱく質を構成するアミノ酸の中でもっとも単純な構造をもつ。中枢神経系の機能に不可欠な物質で、脊髄(せきずい)や脳幹に高濃度に存在し、コラーゲン中の3分の1程度含まれる。肝臓のエタノール代謝や関節炎などの抗炎症作用があるほか、睡眠の質改善効果、抗菌作用、緩衝作用、食品添加物として調味料や酸化防止剤として用いられるなどさまざまな分野で効果を発揮する。
出典 講談社漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
グリシン
生年月日:1914年9月18日
ソ連の政治家
1992年没
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報