コットン(英語表記)cotton

翻訳|cotton

精選版 日本国語大辞典 「コットン」の意味・読み・例文・類語

コットン

〘名〙
① (cotton) 木綿(もめん)材質をいう場合に用いる。〔舶来語便覧(1912)〕
② (製造者ウィリアム=コットンの名からという) 毛のメリヤス一種
あじさいの歌(1958‐59)〈石坂洋次郎台風のあと「コットンの上下シャツの手首足首を」
③ 「コットンペーパー」の略。
※「戦前」という時代(1984‐85)〈山本夏彦〉日本児童文庫「紙は卵色のコットンで」

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デジタル大辞泉 「コットン」の意味・読み・例文・類語

コットン(cotton)

綿綿花
木綿綿織物
化粧用の脱脂綿
コットン紙」の略。
[類語]羊毛純毛ウールカシミアモヘア木綿綿めん純綿真綿まわたジュート本絹正絹しょうけん人造絹糸シルク化学繊維

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コットン」の意味・わかりやすい解説

コットン
Cotton, John

[生]1585.12.4. ダービー
[没]1652.12.23. ボストン
アメリカ,ニューイングランド植民地の清教徒指導者。 1633年イギリスにおける非国教徒弾圧から逃れてボストンに移住。ボストンのファースト・チャーチの教師となり,マサチューセッツ湾植民地の宗教上,政治上の支配的地位についた。 R.ウィリアムズとの論争では行政官の権限は世俗的事柄のみでなく宗教的事柄にも及ぶとし,ウィリアムズや A.ハッチンソンを追放した。彼の教義問答集『子供向けのミルク』 Milk for Babes (1646) はニューイングランドの子供の標準的教科書となった。その他『天の王国の鍵』 The Keyes of the Kingdom of Heaven (44) ,『ニューイングランドにおけるキリスト教会の道』 The Way of the Churches of Christ in New England (45) ,『清められた会衆派教会の道』 The Way of the Congregational Churches Cleared (48) などの著作がある。晩年ますます反動化した。

コットン
Cotton, Charles

[生]1630.4.28. スタッフォードシャー,ベレスフォード
[没]1687.2.16. ロンドン
イギリスの詩人。 1676年,岳父 I.ウォルトンの『釣魚大全 (ちょうぎょたいぜん) 』第5版に加えた第2部の作者多くの陽気な詩を書いたほか,モンテーニュ『エセー』の翻訳 (1685) がある。

コットン
Cotton, Sir Robert Bruce, 1st baronet

[生]1571.1.22. ハンティンドンデントン
[没]1631.5.6. ロンドン
イギリスの政治家,古書愛好家。収集した古文書,写本,古書はコットン文庫として知られ,現在大英博物館に収められている。『ベーオウルフ』の写本もその一つである。

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改訂新版 世界大百科事典 「コットン」の意味・わかりやすい解説

コットン
John Cotton
生没年:1584-1652

アメリカのピューリタン聖職者,ニューイングランド創設期の宗教指導者。イギリスのダービーに生まれ,ケンブリッジ大学卒業,同大学の講師,学生監を経てリンカンシャーのボストンで英国国教会の司祭となるが,しだいに国教会に不服従の立場をとる。1633年北アメリカのマサチューセッツに移住,ボストン教会牧師として教化活動に励む。信仰論・教会論の著作により植民地の体制と会衆派教会を擁護,ニューイングランドにおける宗教的正統の確立に寄与した。
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