サバ

精選版 日本国語大辞典 「サバ」の意味・読み・例文・類語

サバ

(Sabah) マレーシアのボルネオ島北東部にある州。州都コタキナバル。古くはブルネイフィリピン支配下にあった。ゴムアサカカオココヤシが栽培され、木材豊富。旧イギリス領北ボルネオ。

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食の医学館 「サバ」の解説

サバ

《栄養と働き》


 マサバゴマサバの2種類あり、マサバは背部に黒い縞(しま)の模様があり、体の断面はやや偏平。ゴマサバは腹部に黒い斑点が多数存在し、体の断面は丸い形をしています。旬(しゅん)も異なり、マサバは秋から冬、ゴマサバは夏です。どちらも全長は50cmほどで、重さは1~2kgの紡錘型(ぼうすいがた)。栄養豊富で安価な大衆魚です。
○栄養成分としての働き
 サバは「脂(あぶら)っぽい」というイメージがあるかもしれませんが、この脂こそ薬効成分。この脂にはIPA(イコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれているからです。
 IPAは血液中の血小板の凝集を制御し、血栓(けっせん)を溶解させ、血管を拡張する作用があるうえ、血中の中性脂肪濃度が高くなるのを制御し、血がスムーズに流れるようにします。その結果、動脈硬化心筋梗塞(しんきんこうそく)脳卒中(のうそっちゅう)、高血圧といった生活習慣病を予防することができます。
〈DHAには脳の働きを強める作用も〉
 DHAは、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールをふやすほか、脳や発育の機能維持に効果があります。
 また、血栓(けっせん)(血のかたまり)の合成を促進するアラキドン酸を低下させ、血漿(けっしょう)中の中性脂肪も減少させるので、心筋梗塞(しんきんこうそく)脂質異常症などの予防や改善に役立ちます。
〈豊富なタウリンが心臓と肝臓をガード〉
 ほかの栄養素に目を向けると、糖質や脂質の代謝を促進するビタミンB群や、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富といえます。
 そしてタウリンが多く含まれていることも見逃せません。タウリンは、交感神経制御作用があり、そのために食塩のとりすぎによる高血圧が改善されたり、脳卒中、心臓病などを予防します。また肝機能を高めてコレステロールの排泄(はいせつ)をうながします。
〈アレルギー体質の人は禁物です〉
○注意すべきこと
 サバは、アレルギーの原因になるヒスタミンがふえやすく、アレルギー反応を起こしやすい魚です。アレルギー体質の人がサバを食べると、じんま疹(しん)やぜんそく、腹痛を起こすことがあります。またアレルギー体質でなくても、体調の悪いときに食べるとじんま疹(しん)のでることがありますので、注意してください。

《調理のポイント》


「サバの生き腐れ」といわれるように、サバは水揚げ後、すぐに死後硬直を起こして、その後の自己消化が早く、細菌による腐敗が起きやすい魚です。
 目が澄んでおり、体の色が鮮やかで光沢があり、身がかたくしっかりとしていて、えらの赤いものが鮮度の高いサバです。
 なかでも「腹に金筋入り」を見かけたら刺身としておいしくいただけますが、なかなか出会えない高級品です。
 調理は塩焼きや味噌煮がポピュラーです。
 塩焼きは、塩を一度ふって30分ほどおいてから、味噌煮は酢をたらして身を引き締めてから煮ると、さっぱり味に仕上がります。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サバ」の意味・わかりやすい解説

サバ
Saba

カリブ海北東,小アンティル諸島にある島。オランダの自治体。中心集落ボトム。シントエースタツィウスの北西 26kmに位置する。シーナリー山(887m)の頂上部が残った島で,海食崖に囲まれている。内陸部の火山原に位置する集落まで,南側にある岩がちの船着き場から険しい道が通る。北東貿易風の風上にあたるため,年間降水量は 1125mmに達する。1632年にオランダ人が入植したが,経済的に繁栄することはなく,しばしば海賊の拠点となった。1828年,シントエースタツィウスとともにオランダ領西インド諸島となり,1845年にほかのオランダ属領と統合された。1954年,これらの植民地の名称がオランダ領アンティルと改められ,各島に自治権が与えられた。2010年10月のオランダ領アンティル解体に伴い,オランダの自治体となった。人口の約半数はアフリカ系,残る半数はヨーロッパ系。経済は観光に大きく依存し,家畜の飼育や,ジャガイモなどの野菜栽培が行なわれる。面積 13km2。人口 1737(2010推計)。

サバ
Sabas(Saba)

[生]439. カイザリア近郊ムウタラスケ
[没]532.12.5. マルサバ
カッパドキア出身の聖人。幼少からカエサレア各地,パレスチナで修道生活をおくり,474年隠修士となる。 478年見神を経験,キドロンに移り,近くの隠修士たちとともにマルサバに共住修道院を建てる。またキリスト単性説を攻撃し,パレスチナ各地に多くの修道院を建立。彼の創設したマルサバ修道院はエルサレムと死海の中間に位置し,現代まで東方キリスト教修道院の典型となっている。祝日は 12月5日。

サバ

マサバ」のページをご覧ください。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「サバ」の解説

サバ
Sabah

ボルネオ北東部に位置するマレーシアの州。19世紀中頃まではブルネイ王国やスールー王国の緩やかな支配下にあった。1881年ブルネイ王国から北ボルネオ特許会社へ割譲され,それ以後イギリス領北ボルネオとなる。1963年にマレーシアに加わりサバ州となった。カダザンドゥスン人やバジャウ人などの非マレー系住民が多数を占める。

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栄養・生化学辞典 「サバ」の解説

サバ

 サバ科の海産魚.食用にされる.マサバ(Pacific mackerel,chub mackerel)[Scomber japonicus],ゴマサバ(spotted mackerel)[S. australasicus],タイセイヨウマサバ(Atlantic mackerel)[S. scombrus]などがある.45cmほどになる.

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20世紀西洋人名事典 「サバ」の解説

サバ
Amir Shcikh Sabah Al-Salem Al-Sabah


1913 -
クウェート国籍。
クウェート国王。
1955年クウェート最高執政評議委員を経て、’62年副首相となる。’63年から2年間首相を務め、’65年父である前国王の死去に伴い、’65年11月国王の座に即位する。

出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報

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