スランプ(その他表記)slump

翻訳|slump

デジタル大辞泉 「スランプ」の意味・読み・例文・類語

スランプ(slump)

心身調子が一時的に不振になっている状態。また、実力が発揮できず、成績などが一時的に落ち込んでいる状態。「スランプに陥る」「スランプを脱する」
相場急落。不景気
生コンクリートの軟度を測る尺度円錐台形の型にコンクリートを詰め、型を外したときの上端の崩れる度合いをセンチで表したもの。スランプコーン。
[類語]不調変調不順低調不振乱調低迷なまるにぶる冴えない伸び悩む上がったりうだつが上がらない弱る弱まる鈍化弱化

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精選版 日本国語大辞典 「スランプ」の意味・読み・例文・類語

スランプ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] slump )
  2. スポーツ、仕事などで、実力が十分出せず、技量や技術がふるわなかったり進展しなかったりして、不調が比較的長く続く状態。不振。〔モダン用語辞典(1930)〕
    1. [初出の実例]「忌々しいスランプだ」(出典:若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上)
  3. 経済流通、景気が沈滞すること。
  4. 生コンクリートの軟度を計る尺度。高さ三〇センチメートル、下底直径二〇センチメートル、上底直径一〇センチメートルの円錐台の型にコンクリートをつめて型をはずした時、コンクリートがくずれる度合をセンチメートルで計って表わす。スランプ一は高さが一センチメートル低くなる程度の軟らかさ。

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岩石学辞典 「スランプ」の解説

スランプ

堆積物の塊が下向きに傾斜を移動して形成された堆積物[Pettijohn & Potter : 1964].岩屑層や岩盤一部が,一個または数個単位のブロックごとに,斜面に平行な水平軸の周りに後方回転をしながら滑り落ちる場合の滑動による移動形式の斜面崩壊[木村ほか : 1973].

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スランプ」の意味・わかりやすい解説

スランプ
slump

不調。心理的,身体的または情緒的に複合した形で原因のつかみにくい一種の混乱状態。このため,たとえばスポーツ選手などが一時的に調子が落ち,本来自分がもっている実力を発揮できないことがある。スランプを克服するためには,いったんその練習 (学習) から離れて,一定時間をおくのがよいとされている。

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世界大百科事典(旧版)内のスランプの言及

【地すべり】より

… 典型的な地すべりは,地層中に重力によって生じた凹型のすべり面から上のブロックが,自重で下方へ押し出すようにずれ動き,斜面をすべり下り,緩斜地に達して止まる。地すべりの上部の動きはスランプとよばれる後方への回転をともなう滑動で,上端にはそれによってすべり面の一部が弧状の滑落崖となって現れる。上部では張力による割れ目が生じて,階段状の小ブロックに分かれる。…

【マス・ムーブメント】より

…多量の水を含むものと,あまり水を含まず粉体流のように空気を巻き込み,きわめて高速でなだれ落ちるように流下するものがある。
[滑動]
 斜面物質がすべり面から上をすべり動くもので,遅いものから早いものへスランプslump,岩屑すべりdebris slide,岩石すべりrock slideに大別され,地すべりと総称されることもある。崖端に生じる比較的小規模のものを崖崩れまたは土砂崩れ,山や丘陵の斜面に生じる比較的緩慢な滑動を地すべり,急速に崩れ落ちるようにして滑動する現象を山崩れということも多い。…

【コンクリート】より

…まず固まらないコンクリート(フレッシュコンクリート)に要求されるものは,そのコンクリートの流動性が大きく,施工が容易であること,すなわち型枠や鉄筋のすみずみまで容易に行き渡る軟らかさをもつことと,材料の分離が起こらないことである。主として水量の多少によるコンクリートの軟らかさの程度を示すのはコンシステンシーconsistencyと呼ばれるもので,これは一般に,コーン状の容器に一定の方法でコンクリートを詰め,コーンを引き抜いたときにコンクリートの上部が下がった寸法(cmの単位で示しスランプと呼ぶ)を測定するスランプ試験により定量的に表される。打込みやすさの程度および材料の分離に抵抗する程度を示すものはワーカビリチーworkabilityと呼ばれ,これを判定する適当な試験法は開発されていないが,ワーカビリチーと密接な関係にあるコンシステンシーを測定して,その結果に基づいて判定することにしている。…

※「スランプ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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