とろん(読み)トロン

デジタル大辞泉 「とろん」の意味・読み・例文・類語

とろん

[副]眠けや酒の酔いなどで、目つきがぼんやりとして、生気がないさま。「とろんとして、眠そうだ」
[類語]ぐうぐうぐっすり昏昏ぐうすかすうすうすやすやうつらうつらうとうとこっくりこっくりうつうつこくりこっくりとろとろとろり夢うつつ夢心地

トロン(thoron)

ラドン放射性同位体トリウム232の崩壊によって生じる無色・無臭の気体で、自然界に広く存在する。半減期は55.6秒。220Rnとも書く。ラドン220。

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精選版 日本国語大辞典 「とろん」の意味・読み・例文・類語

とろん

  1. 〘 副詞 〙 ( 多く「と」を伴って用いる )
  2. 濃い液体や空気などが重く沈んでいるさまを表わす語。どろん。
    1. [初出の実例]「とろんとした鉛色の海が見えた」(出典:苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉四)
  3. ねむけを催したり、酒に酔ったりして目つきのぼんやりしているさまを表わす語。「とろり」より程度が進んだ状態をいう。どろん。
    1. [初出の実例]「『あんまり御酒がはやったゆへ』『それゆへ旦那はツイとろんと』」(出典:歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)序幕)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「とろん」の意味・わかりやすい解説

トロン
TRON

リアルタイム性や操作性の統一,オープンアーキテクチャを基本とする新しいコンピュータ体系構築を目指すプロジェクト。The Real-time Operating system Nucleusの頭文字をとった略称で,東京大学坂村健提唱した純国産プロジェクトである。1984年に「どこでもコンピュータ」を掲げて提唱,1986年関係企業が参加した TRON協議会を経て 1988年社団法人トロン協会が発足した。以降,トロン仕様のマイクロプロセッサの研究開発をはじめ,機器制御用の ITRON; Industrial TRON,パーソナル・コンピュータワークステーション用の BTRON; Business TRON,情報通信サービス用オペレーティングシステム OSインターフェースである CTRON; Communication and Central TRONなどの研究開発が進められている。なかでも ITRONは携帯電話などデジタル家電での制御用 OSとして広く使用されている。

トロン
thoron

ラドンの同位体の1つ。元素記号 Rn ,原子番号 86,質量数 220。 Tn と表わされることもある。天然放射性元素の1つで,天然放射性壊変系列はトリウム系列 (4 n 系列) に属する。半減期 51.5秒でα壊変してトリウムA (ThAまたは 216Po ) となる。親核はトリウムX (ThXまたは 224Ra ,半減期 3.64日,α壊変) である。トリウムエマネーションと呼ぶこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「とろん」の意味・わかりやすい解説

トロン(元素)
とろん
thoron

トリウム系列中で生ずるラドン220の別名。トリウムエマネーションthorium emanation、エクストリオexthorioとよばれたこともあるが、いずれも正式名称ではなく、現在ではあまり使われていない。ラジウム224からの半減期3.64日のα(アルファ)崩壊で生じ、自身は半減期55.3秒のα崩壊でポロニウム216となる。

[岩本振武]


トロン(コンピュータ)
とろん

TRON

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改訂新版 世界大百科事典 「とろん」の意味・わかりやすい解説

トロン
thoron

トリウム系列に属する気体放射性核種で,ラドンRnの同位体の一つである220Rnを,かつてこのように呼んだ(記号Tn)。トリウムエマネーションthorium emanationともいう。
執筆者:

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百科事典マイペディア 「とろん」の意味・わかりやすい解説

トロン

トリウムエマネーションとも。ラドンの同位体(図)の歴史的呼称。記号Tn。トリウム系列に属する自然放射性気体元素。半減期51.5秒。α壊変して216Po(ThA)となる。親核種224Ra(ThX)。
→関連項目エマネーション

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化学辞典 第2版 「とろん」の解説

トロン
トロン
thoron

原子番号86の元素ラドンの同位体核種の一つ.半減期55.6 s でα崩壊する 220Rn の別名.正式元素名ではない([別用語参照]エマネーション).トリウム崩壊系列中の核種の一つ.1899年にイギリスのR.B. OwensとE. Rutherford(ラザフォード)が発見.のちにラドンの同位体と判明した.[CAS 22481-48-7]

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パソコンで困ったときに開く本 「とろん」の解説

トロン

80年代に日本で開発されたOSです。東京大学とメーカーが集まり産学共同で開発され、工業製品の制御とパソコン用OSの両面展開をめざしました。パソコン教育ではアメリカからの非関税障壁であるとの圧力で標準OSとして採用されませんでした。一方、工業製品分野では世界で広く使われています。現在も改良が続いており、カーナビなどで利用されています。
⇨OS

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

デジタル大辞泉プラス 「とろん」の解説

トロン

1982年製作のアメリカ映画。原題《Tron》。史上初のコンピュータグラフィックスを使用したSF映画。監督:スティーブン・リズバーガー、出演:ジェフ・ブリッジス、デビッド・ワーナー、ブルース・ボックスレイトナーほか。2010年に続編『トロン:レガシー』が作られた。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「とろん」の解説

トロン

「TRON」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のとろんの言及

【ラドン】より

…天然には,219Rn(アクチノンactinonともいい,Anと書く。アクチニウム系列),220Rn(トロンthoronともいい,Tnと書く。トリウム系列),222Rn(ウラン系列)の3種の同位体が存在する。…

【エマネーション】より

…エマナチオンともいう。天然に存在するものはラドンの同位体222Rn(ラドン),220Rn(トロン),219Rn(アクチノン)であり,その他人工的につくられたアルゴンの同位体37Ar,41Ar,クリプトンの同位体87Kr,キセノンの同位体133Xe,135Xeなどがそうである。キュリー夫妻は放射能の研究中,ラジウム化合物の周囲の空気が放射性を示すことに気づいたが,E.ラザフォードはこれが希ガス元素に属する放射性気体によるものであることを確かめ,これをラジウムエマネーションとよんだ(のちに,ラジウムから変脱生成するものだということでラドンの名称が与えられた)。…

【ラドン】より

…天然には,219Rn(アクチノンactinonともいい,Anと書く。アクチニウム系列),220Rn(トロンthoronともいい,Tnと書く。トリウム系列),222Rn(ウラン系列)の3種の同位体が存在する。…

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