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ニオブ niobium

翻訳|niobium

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニオブ
niobium

元素記号 Nb ,原子番号 41,原子量 92.90638。周期表5族,バナジウム族元素の1つ。天然にはニオブ石,コルンブ石などとして産出する。地殻には平均 20ppm存在し,海水中の存在量は 0.01 μg/l 。 1801年イギリスの化学者 C.ハチェットにより発見され,コロンビウムと名づけられたが,02年に発見されたタンタルに酷似するので,両者は長い間同一元素とされた。 65年,H.ドビーユと L.トルーストによって,ギリシア神話のタンタロスの娘ニオべにちなみニオブの名がつけられた。単体は灰白色の金属で,展延性がある。融点 1950℃,比重 8.56。化合物は加水分解を受けやすい。ニオブは各種合金に添加され,その品質を高めている。特に鋼材中の炭素固定剤として重要な役割を果す。

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百科事典マイペディアの解説

ニオブ

元素記号はNb。原子番号41,原子量92.90637。密度8.570,融点2468℃,沸点4930℃。周期律表第5(VA)族(バナジウム族)の元素の一つ。1801年C.ハチェットが発見。
→関連項目耐候鋼チタン合金レアアース

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世界大百科事典 第2版の解説

ニオブ【niobium】

周期表元素記号=Nb 原子番号=41原子量=92.9064地殻中の存在度=20ppm(31位)安定核種存在比 93Nb=100%融点=2468℃ 沸点=3300℃比重=8.56(25℃)電子配置=[Kr]4d45s1おもな酸化数=II,III,IV,V周期表第VA族に属するバナジウム族元素の一つ。1801年イギリスのハチェットCharles Hatchett(1765‐1847)は,大英博物館に陳列してあるアメリカのコネティカット州産のコロンブ石columbiteと呼ばれる鉱物中から新元素を発見し,コロンビウムcolumbiumと名づけた。

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大辞林 第三版の解説

ニオブ【Niob】

5 族(バナジウム族)に属する遷移元素の一。元素記号 Nb  原子番号41。原子量92.91。灰白色の金属。耐食性・耐熱性が高い。耐熱合金や超伝導材料などに用いる。ニオビウム。コロンビウム。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニオブ
におぶ
niobium

周期表第5族に属し、バナジウム族元素の一つ。原子番号41、元素記号Nb。同族のタンタルとつねに随伴するため、タンタル命名のもととなったギリシア神話のタンタロスの娘ニオベNiobeから命名された。アメリカのコネティカット州で採集され、大英博物館に陳列されていたコルンブ石columbiteからイギリスのハチェットCharles Hatchett(1765―1847)によって1801年に発見され、コロンビウムcolumbiumともよばれた。当時、コロンビウム、ニオブ、タンタルの三者は混同されることが多かったが、ドイツのローゼHeinrich Rose(1795―1864)がコルンブ石からタンタルとともに単離し命名した(1844)。のちにコロンビウムとニオブが同一元素であることが認められ、ニオブの名が1949年に至って国際的に確定された。現在でもアメリカではコロンビウムの名が用いられることもある。
 天然にはコルンブ石(Fe,Mn)(Nb,Ta)2O6のような複酸化物として産出する。鉱石を砕いてフッ化水素酸で分解し、溶媒抽出法によって分離精製して高純度の酸化物を得、酸化物の炭素還元あるいは塩化物のナトリウム還元で鋼灰色の単体金属を得る。低温度でも延・展性に富むが、機械的性質は不純物に影響され、とくに水素を吸収するともろくなる。室温ではフッ素、フッ化水素酸以外には溶解しない。耐食性あるいは耐熱性合金材料として重要な希金属の一つである。
 ニオブの化合物は、一般にタンタル化合物に似ている。酸化数+の化合物が一般に安定であるが、+、+、+の化合物も知られている。+の酸化物は他の塩基性酸化物と複酸化物をつくるが、それらは一般にニオブ酸塩niobateと称されている。ニオブ酸リチウムLiNbO3、五ニオブ酸二バリウムナトリウムBa2NaNb5O15(俗称バナナ)などは電気・光学的に特徴のある材料として電子・光学製品の重要な素子に利用されている。[岩本振武]

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世界大百科事典内のニオブの言及

【高融点金属材料】より

…融点の高い金属材料,とくにタングステン,タンタル,モリブデン,ニオブと,これらの合金をさすことが多い。元素を融点の順に並べてみると,タングステン(3387℃),レニウム(3180℃),タンタル(2996℃),オスミウム(2700℃),モリブデン(2610℃),ニオブ(2468℃),イリジウム(2447℃),ホウ素(2300℃),ルテニウム(2250℃),ハフニウム(2150℃)となる。…

【タンタル】より


[存在]
 広く存在するが,濃縮された鉱床は少ない。つねにニオブと共存し,鉱石が同じで,それらから取り出して分離する方法が問題になる。鉱石にはコロンバイト,タンタライトなどがある。…

※「ニオブ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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